2006年 07月 29日
【6207】 忍び寄る鳥インフルエンザの恐怖 |
★ 今年の春からかれこれ半年、私が払いのけられない一つの恐怖があります。”強毒性の鳥インフルエンザ”と言われる「H5N1型」のことです。5月にインドネシアで家族内集団感染があり、7人の方が感染し、6人が亡くなって大騒動になりましたが、収まらず、ついに42人の死者を出しており、私も、ついに予定していたインドネシア旅行を取りやめました。
★ 世界保健機関(WHO)も人の新型ウイルスへの変異直前の「フェーズ3」段階と認定しました。変異は時間の問題として、世界的大流行への警戒を呼びかけています。
日本政府も6月にH5N1型の高病原性鳥インフルエンザ罹患者の強制的な入院や就業の制限などの措置を取る「感染症法」の”指定感染症”に指定し、感染の疑いのある人を強制的に健診・隔離し、死体の移動禁止や交通遮断出来るよう体制を既に整えています。
★ この「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が,最初、話題になったのは、今年の1,2月,山口県や京都府などの養鶏場を襲い,おびただしい数のニワトリを殺処分されたことからでした。
当初は、"食の安全"という観点から語られていましたが、やがて、これは強毒の「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が突然変異してヒトからヒトへの伝播力を獲得し,ヒトに対して高い致死率を示す新型インフルエンザウイルスで、大流行を引き起こす可能性が高いことがわかり、大騒動になりました。
★ 暑い時期なので、その後、あまり話題にされることもなく、情報が少ないのですが、「H5N1型鳥インフルエンザ」の世界的大流行の兆しは濃厚・・・と、あらゆる機会を捉えて警告を発しておられる国立感染症研究所の岡田晴恵博士が、つい最近、『強毒性新型インフルエンザの脅威』(藤原書店)という本を”緊急出版”し、国民の危機感欠如に大きな警鐘を打ち鳴らしておられます。
それによりますと・・・・
★ 例えば、今、一番、汚染地域とされているインドネシアでは感染した家禽(かきん)の殺処分が不十分で、それが度重なる災害の連鎖を引き起こして、今や全土に鳥インフルエンザが広がっている、そうです。
これが「人型の変異種」に変異すれば、一週間で全世界に広がると心配があります。
★ 一旦、「人型ウイルス」が出現すれば、犠牲者は、世界で少なくとも数千万人~三億人規模に上ると推定去れ、日本だけでも210万人が死亡。その経済的損失は20兆円を超えるという予測をすしています。
新型ウイルスの大きな特徴は若年層ほど過剰な防御免疫反応を起こし、血液の中に入り込み、あっという間に全身に回り、多重臓器不全などを起こして、悲惨な苦痛を伴い、致死率は57%という恐ろしい病気だ、そうです。
★ 岡田さんは、人類に免疫のない新型鳥インフルエンザの恐ろしさを、国民すべてが、知って欲しい、と声を涸らして警告しておられます。
例えば、90年前に猛威を振るった「スペイン風邪」は、医学的には”弱毒性”という分類だが、現在、流行中の「H5N1型」は”強毒性”で比較にならぬほど強力、一旦、流行すると、その被害は「スペイン風邪」レベルに止まることはない、と言われます。
★ 岡田さんは、
「風邪と聞くと、それほど脅威を感じないでしょうが、”H5N1型”は、もはや、【インフルエンザ】と言うものではなく【21世紀の黒死病(ペスト)】です。国家防衛とも言うべき危機管理次元の問題なのです」
と断言しておられます。
★ では、国家防衛の危機管理をどうすればいいのか?
とりあえず、有効とされているのは、抗インフルエンザウイルス剤の「タミフル」投与だそうです。インフルエンザ様症状が発現してから、2日以内(48時間以内)に、投与を開始する。そのため各病院に10日から2週間分の多量の「タミフル」を備蓄する必要があるそうです。
★ インフルエンザの特効薬は、ワクチンが一番だそうですが、ワクチンはその病気が発生しなければ製造出来ないのが難点。新型ウイルス検出から最初の製品の供給まで,少なくとも半年はかかります。流行初期には供給量確保は無理です。そういうワケで、病院に「タミフル」を多量に備蓄し、流行の兆しが見えたら、直ちに【症状発現48時間以内投与】をする以外、方法はないそうです。ただ、生産が追いつかず、必要量の確保は困難、とか。専門的なことは分かりませんが、これこそ何とかならぬものでしょうか?
★ 何よりも心配されているのは、社会的大混乱です。先ず、世界中の食料流通がめちゃくちゃになるのは確実です。日本の食料自給率は最低レベル。毎日のように東南アジア、アメリカから入ってくる食料品(鶏肉、牛肉、豚肉、ねぎ、白菜、キャベツ、しいたけ、あさり、えび・・・)生鮮食品も海外からの輸入に頼っています。それが先ず止まる。
★ 同時に大打撃は、物流。長距離輸送のトラックを運転する人も、スーパーの店員さんも、インフルエンザになるし、同時に交通機関がほとんど機能しなくなり、近所のスーパーも品薄状態が続き、休業店が続出します。インフルエンザの流行は長期にわたるのが特徴。一旦、流行の兆しが見えたら、食料備蓄が大問題になりそうです。
★ 今年3月1日、マレーシアに1ヶ月滞在し、岡山空港に戻った私は、空港に降り立った瞬間、ゾクっと寒気がして猛烈なインフルエンザに罹患し、丸1ヶ月を病床に伏しました。訪問地が汚染地域ということもあって、当時、「鳥インフルエンザか」と大騒動しましたが、幸い、通常のインフルエンザで、ホッとした経験があります。この年齢になると、風邪、とりわけインフルエンザが一番、怖いです。特に今、心配されている「H5N1型の高病原性鳥インフルエンザ」は、我々、老人にとっては、”不治の病”罹患宣告と同義語と言わざるをえません。
★ インドネシアのような常夏で大流行していることから見ても、この”鳥インフルエンザ”は季節を問わず流行するのが、もう一つの特徴です。夏場は大丈夫、との楽観論も多いのですが、これは、大きな間違い。これからは、なにはともあれ、風邪症状が出たら、先ず、「H5N1型鳥インフルエンザ」を疑い、病院に駆け込む。それが一番、有効な危機管理の水際作戦だそうです。心しましょう。
★ 世界保健機関(WHO)も人の新型ウイルスへの変異直前の「フェーズ3」段階と認定しました。変異は時間の問題として、世界的大流行への警戒を呼びかけています。
日本政府も6月にH5N1型の高病原性鳥インフルエンザ罹患者の強制的な入院や就業の制限などの措置を取る「感染症法」の”指定感染症”に指定し、感染の疑いのある人を強制的に健診・隔離し、死体の移動禁止や交通遮断出来るよう体制を既に整えています。
★ この「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が,最初、話題になったのは、今年の1,2月,山口県や京都府などの養鶏場を襲い,おびただしい数のニワトリを殺処分されたことからでした。
当初は、"食の安全"という観点から語られていましたが、やがて、これは強毒の「高病原性鳥インフルエンザウイルス」が突然変異してヒトからヒトへの伝播力を獲得し,ヒトに対して高い致死率を示す新型インフルエンザウイルスで、大流行を引き起こす可能性が高いことがわかり、大騒動になりました。
★ 暑い時期なので、その後、あまり話題にされることもなく、情報が少ないのですが、「H5N1型鳥インフルエンザ」の世界的大流行の兆しは濃厚・・・と、あらゆる機会を捉えて警告を発しておられる国立感染症研究所の岡田晴恵博士が、つい最近、『強毒性新型インフルエンザの脅威』(藤原書店)という本を”緊急出版”し、国民の危機感欠如に大きな警鐘を打ち鳴らしておられます。
それによりますと・・・・
★ 例えば、今、一番、汚染地域とされているインドネシアでは感染した家禽(かきん)の殺処分が不十分で、それが度重なる災害の連鎖を引き起こして、今や全土に鳥インフルエンザが広がっている、そうです。
これが「人型の変異種」に変異すれば、一週間で全世界に広がると心配があります。
★ 一旦、「人型ウイルス」が出現すれば、犠牲者は、世界で少なくとも数千万人~三億人規模に上ると推定去れ、日本だけでも210万人が死亡。その経済的損失は20兆円を超えるという予測をすしています。
新型ウイルスの大きな特徴は若年層ほど過剰な防御免疫反応を起こし、血液の中に入り込み、あっという間に全身に回り、多重臓器不全などを起こして、悲惨な苦痛を伴い、致死率は57%という恐ろしい病気だ、そうです。
★ 岡田さんは、人類に免疫のない新型鳥インフルエンザの恐ろしさを、国民すべてが、知って欲しい、と声を涸らして警告しておられます。
例えば、90年前に猛威を振るった「スペイン風邪」は、医学的には”弱毒性”という分類だが、現在、流行中の「H5N1型」は”強毒性”で比較にならぬほど強力、一旦、流行すると、その被害は「スペイン風邪」レベルに止まることはない、と言われます。
★ 岡田さんは、
「風邪と聞くと、それほど脅威を感じないでしょうが、”H5N1型”は、もはや、【インフルエンザ】と言うものではなく【21世紀の黒死病(ペスト)】です。国家防衛とも言うべき危機管理次元の問題なのです」
と断言しておられます。
★ では、国家防衛の危機管理をどうすればいいのか?
とりあえず、有効とされているのは、抗インフルエンザウイルス剤の「タミフル」投与だそうです。インフルエンザ様症状が発現してから、2日以内(48時間以内)に、投与を開始する。そのため各病院に10日から2週間分の多量の「タミフル」を備蓄する必要があるそうです。
★ インフルエンザの特効薬は、ワクチンが一番だそうですが、ワクチンはその病気が発生しなければ製造出来ないのが難点。新型ウイルス検出から最初の製品の供給まで,少なくとも半年はかかります。流行初期には供給量確保は無理です。そういうワケで、病院に「タミフル」を多量に備蓄し、流行の兆しが見えたら、直ちに【症状発現48時間以内投与】をする以外、方法はないそうです。ただ、生産が追いつかず、必要量の確保は困難、とか。専門的なことは分かりませんが、これこそ何とかならぬものでしょうか?
★ 何よりも心配されているのは、社会的大混乱です。先ず、世界中の食料流通がめちゃくちゃになるのは確実です。日本の食料自給率は最低レベル。毎日のように東南アジア、アメリカから入ってくる食料品(鶏肉、牛肉、豚肉、ねぎ、白菜、キャベツ、しいたけ、あさり、えび・・・)生鮮食品も海外からの輸入に頼っています。それが先ず止まる。
★ 同時に大打撃は、物流。長距離輸送のトラックを運転する人も、スーパーの店員さんも、インフルエンザになるし、同時に交通機関がほとんど機能しなくなり、近所のスーパーも品薄状態が続き、休業店が続出します。インフルエンザの流行は長期にわたるのが特徴。一旦、流行の兆しが見えたら、食料備蓄が大問題になりそうです。
★ 今年3月1日、マレーシアに1ヶ月滞在し、岡山空港に戻った私は、空港に降り立った瞬間、ゾクっと寒気がして猛烈なインフルエンザに罹患し、丸1ヶ月を病床に伏しました。訪問地が汚染地域ということもあって、当時、「鳥インフルエンザか」と大騒動しましたが、幸い、通常のインフルエンザで、ホッとした経験があります。この年齢になると、風邪、とりわけインフルエンザが一番、怖いです。特に今、心配されている「H5N1型の高病原性鳥インフルエンザ」は、我々、老人にとっては、”不治の病”罹患宣告と同義語と言わざるをえません。
★ インドネシアのような常夏で大流行していることから見ても、この”鳥インフルエンザ”は季節を問わず流行するのが、もう一つの特徴です。夏場は大丈夫、との楽観論も多いのですが、これは、大きな間違い。これからは、なにはともあれ、風邪症状が出たら、先ず、「H5N1型鳥インフルエンザ」を疑い、病院に駆け込む。それが一番、有効な危機管理の水際作戦だそうです。心しましょう。
by zenmz
| 2006-07-29 00:00
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