2007年 01月 24日
【7051】 無党派が動かす政治改革・・・宮崎県知事選に学ぶ |
★ 夏の参院選を占う前哨戦とまで言われた宮崎県知事選挙で、誰も予想しなかったタレント・そのまんま東氏が圧勝しましたね。本当に政治の世界は何が起こるか分からない。ひょっとしたら、一番、驚いているのは、当選したそのまんま東氏自身なのかも知れません。ここまで大勝するとは! 初登庁で見せた数々の戸惑い風景、暖かい好感の笑いに包まれながら晴れの舞台に踊り出ました。
★ 選挙通には信じられない開票結果だったでしょう。現に宮崎県選出の衆参国会議員定数5人のうち4人、県議42人のうち32人を自民党が占ている「保守王国。”選挙常識”を疑わなかった既成政党は、自民・公明両党が経済産業省課長を、民主党が林野庁長官つとめた”大物”、共に中央官僚出身者を担いで、最初から「東氏は相手にせず」と、与野党対決選挙を戦ったのでした。
★ その結果、自民・公明両党が推薦した候補が12万票、民主推薦候補が19万5千票、官僚OB共に枕を並べて敢無く討ち死に。両候補が”相手にしなかった”そのまんま東氏が、26万6807票もの大量票を独り占めして栄冠を勝ち取ったのです。選挙結果を報道した新聞各紙は筆を揃えて大見出しを掲げ、この選挙の本質を抉り出しました。「保守王国の有権者が怒った! 宮崎県出直し知事選」
★ テレビの前で、唖然とした表情の自民党の大番頭、中川幹事長は、こう述懐していました。
「改革に必要な情熱と政策を持っているのはそのまんま東氏、と宮崎県民が判断した。無党派が動く”情熱と政策”が次の参議院選挙に臨んでいくためにも重視しなければならないポイントだ」
そうですね。誰が考えてもその通り。夏の参院選の勝負の分かれ目は、地元利益誘導型の手垢のついた玄人好みの政治家ではなく、「無党派有権者を動かす情熱と政策の持ち主」を候補に立てる。そして初めて改革がはじまります。
★ 保守王国で、なぜ、中央官僚OBが共に枕を並べて討ち死にしたか?
選挙通の間でいろいろと分析と解説が行われています。
自民、公明両党の推薦を受けながら落選した元経済産業省課長の持永哲志氏(46)は元衆議院議員だった父親を持ち、それを引き継いだ堅固な政治地盤を持っています。過去2回、衆院宮崎3区で立候補し、いずれも落選、今回は「政治生命を懸けた戦い」で県内の経済十団体の推薦を受け、磐石の態勢で自信満々だったそうです。
★ 政党候補が共倒れしたのは、実は自民党の分裂が主因、との分析があります。自民党が持永氏を推薦した背景としては、持永氏が当選すれば、昨年末に自民党に復党した郵政造反組の古川禎久衆院議員(宮崎3区)とのすみ分けができるという“ご都合主義”もささやかれ、そのことで自民党の一部が反発し、前林野庁長官、川村秀三郎氏(57)支持に回った、という経緯もあります。
★ 民主が推薦した元林野庁長官川村秀三郎氏(57)には、自民党の一部が加わり、お互いに相手を強く意識しての選挙となったのです。その結果、両候補は「そのまんま東氏は相手にせず」 互いに票を食い荒らす選挙に突入してしまいました。お互いの戦いでは川村陣営が勝ったのですが、気がついてみると、”相手にしなかった”タレント新人がトップに踊り出ていました。あらゆる選挙ノウハウを駆使し、精緻を尽くして戦った「玄人選挙」が無残にも敗退した新しい選挙構図が出現し、既存政党は、与野党を問わず、唖然として立ちつくしてしまいました。
★ 前知事の汚職逮捕に端を発した今度の知事選。 磐石の保守政権が堅固に築き上げた利権構造は驕りの知事に「天の声」の権威を授け、それで動いた官製談合。真相が明るみに出て、一気に「不信の嵐」が吹き、保守王国の選挙基盤をゆるがせました。選挙の玄人筋は、それを甘く見ていたようです。《宮崎は保守王国、何があっても選挙の常識は変わらない》 そして立てた官僚OB.
「県民は官僚に強い不信感を持っており、拒否した」 地元の県会議員が敗因をそう分析しています。
★ もちろん、タレント候補の知事就任には、一部に大きな不安を隠せない人々もいます。大阪府知事をした横山ノック氏の例もあります。しかし、それも承知の上で、宮崎県民が選択した方を、そこにダブらせて論評するのは失礼と言うほかありません。新知事は雑音に惑わされる必要はさらさら無い。ただ選挙公約を誠実に実行されればいいのです。それを期待して県民は、そのまんま東氏氏を選んだのです。タレントを知事に、と言ったわけではありません。
★ この知事選が始まった当初、既存政党は、自民、公明、民主それぞれに「来るべき夏の参院選を占う前哨戦」と位置付け、選挙態勢を整えました。そして今、得た教訓は、これまでのような”玄人選挙”ではダメ、とのショッキングな結果です。明らかに「政治不信の風」が吹き始めています。それが”嵐”を呼ぶか? その可能性は大いにあります。その”政治不信”が、無名のそのまんま東氏を持ち上げたのが今回の選挙でした。もはやこれまでのように政党や組織支持者の票読みだけでは戦えない選挙になりました。
★ いよいよ新しい時代の幕開けです。これまで選挙に無関心だった人々、特に若い有権者に訴えたいと思います。いよいよあなたたちの出番が巡って来ました。この夏の参院選では、ぜひ、あなたの一票で日本の政治を変えてください。宮崎で起こった変革を全国で起こしましょう。長期政権で築かれた利権構造を打ち壊し、既存政党の腐敗のウミを出し切りましょう。あなたの一票がそれを起こす力になります。ぜひ、お忘れなく・・・投票を。
★ 選挙通には信じられない開票結果だったでしょう。現に宮崎県選出の衆参国会議員定数5人のうち4人、県議42人のうち32人を自民党が占ている「保守王国。”選挙常識”を疑わなかった既成政党は、自民・公明両党が経済産業省課長を、民主党が林野庁長官つとめた”大物”、共に中央官僚出身者を担いで、最初から「東氏は相手にせず」と、与野党対決選挙を戦ったのでした。
★ その結果、自民・公明両党が推薦した候補が12万票、民主推薦候補が19万5千票、官僚OB共に枕を並べて敢無く討ち死に。両候補が”相手にしなかった”そのまんま東氏が、26万6807票もの大量票を独り占めして栄冠を勝ち取ったのです。選挙結果を報道した新聞各紙は筆を揃えて大見出しを掲げ、この選挙の本質を抉り出しました。「保守王国の有権者が怒った! 宮崎県出直し知事選」
★ テレビの前で、唖然とした表情の自民党の大番頭、中川幹事長は、こう述懐していました。
「改革に必要な情熱と政策を持っているのはそのまんま東氏、と宮崎県民が判断した。無党派が動く”情熱と政策”が次の参議院選挙に臨んでいくためにも重視しなければならないポイントだ」
そうですね。誰が考えてもその通り。夏の参院選の勝負の分かれ目は、地元利益誘導型の手垢のついた玄人好みの政治家ではなく、「無党派有権者を動かす情熱と政策の持ち主」を候補に立てる。そして初めて改革がはじまります。
★ 保守王国で、なぜ、中央官僚OBが共に枕を並べて討ち死にしたか?
選挙通の間でいろいろと分析と解説が行われています。
自民、公明両党の推薦を受けながら落選した元経済産業省課長の持永哲志氏(46)は元衆議院議員だった父親を持ち、それを引き継いだ堅固な政治地盤を持っています。過去2回、衆院宮崎3区で立候補し、いずれも落選、今回は「政治生命を懸けた戦い」で県内の経済十団体の推薦を受け、磐石の態勢で自信満々だったそうです。
★ 政党候補が共倒れしたのは、実は自民党の分裂が主因、との分析があります。自民党が持永氏を推薦した背景としては、持永氏が当選すれば、昨年末に自民党に復党した郵政造反組の古川禎久衆院議員(宮崎3区)とのすみ分けができるという“ご都合主義”もささやかれ、そのことで自民党の一部が反発し、前林野庁長官、川村秀三郎氏(57)支持に回った、という経緯もあります。
★ 民主が推薦した元林野庁長官川村秀三郎氏(57)には、自民党の一部が加わり、お互いに相手を強く意識しての選挙となったのです。その結果、両候補は「そのまんま東氏は相手にせず」 互いに票を食い荒らす選挙に突入してしまいました。お互いの戦いでは川村陣営が勝ったのですが、気がついてみると、”相手にしなかった”タレント新人がトップに踊り出ていました。あらゆる選挙ノウハウを駆使し、精緻を尽くして戦った「玄人選挙」が無残にも敗退した新しい選挙構図が出現し、既存政党は、与野党を問わず、唖然として立ちつくしてしまいました。
★ 前知事の汚職逮捕に端を発した今度の知事選。 磐石の保守政権が堅固に築き上げた利権構造は驕りの知事に「天の声」の権威を授け、それで動いた官製談合。真相が明るみに出て、一気に「不信の嵐」が吹き、保守王国の選挙基盤をゆるがせました。選挙の玄人筋は、それを甘く見ていたようです。《宮崎は保守王国、何があっても選挙の常識は変わらない》 そして立てた官僚OB.
「県民は官僚に強い不信感を持っており、拒否した」 地元の県会議員が敗因をそう分析しています。
★ もちろん、タレント候補の知事就任には、一部に大きな不安を隠せない人々もいます。大阪府知事をした横山ノック氏の例もあります。しかし、それも承知の上で、宮崎県民が選択した方を、そこにダブらせて論評するのは失礼と言うほかありません。新知事は雑音に惑わされる必要はさらさら無い。ただ選挙公約を誠実に実行されればいいのです。それを期待して県民は、そのまんま東氏氏を選んだのです。タレントを知事に、と言ったわけではありません。
★ この知事選が始まった当初、既存政党は、自民、公明、民主それぞれに「来るべき夏の参院選を占う前哨戦」と位置付け、選挙態勢を整えました。そして今、得た教訓は、これまでのような”玄人選挙”ではダメ、とのショッキングな結果です。明らかに「政治不信の風」が吹き始めています。それが”嵐”を呼ぶか? その可能性は大いにあります。その”政治不信”が、無名のそのまんま東氏を持ち上げたのが今回の選挙でした。もはやこれまでのように政党や組織支持者の票読みだけでは戦えない選挙になりました。
★ いよいよ新しい時代の幕開けです。これまで選挙に無関心だった人々、特に若い有権者に訴えたいと思います。いよいよあなたたちの出番が巡って来ました。この夏の参院選では、ぜひ、あなたの一票で日本の政治を変えてください。宮崎で起こった変革を全国で起こしましょう。長期政権で築かれた利権構造を打ち壊し、既存政党の腐敗のウミを出し切りましょう。あなたの一票がそれを起こす力になります。ぜひ、お忘れなく・・・投票を。
by zenmz
| 2007-01-24 00:18
| 現代社会論