2007年 02月 03日
【7074】 マスコミ見聞録(2007/02/03) |
《ニュースを読んで”吉備談語”》
補正予算衆院単独採決の暴挙 何という向こう見ずな首相でしょう。これほど高まる柳沢発言批判に目もくれず、補正予算案を与党だけで単独採決し、強引に衆院を通過させました。週明け5日には参院予算委員会を開き、6日の同本会議で補正予算案を成立させる、と号令をかけています。▼この高姿勢は、「野党結束は選挙目当てのパフォーマンス。審議拒否による国会空転には国民が違和感を持って批判している。党利党略には屈しない」(中川・自民党幹事長)との論理ですね。コトを起こした元凶の自覚は全くありません。
◎ 安倍内閣発足当初から懸念されていた心配が一気に現実になりました。首相に担ぎ出してくれた「仲良し集めて」組閣し、何事も「官邸主導」で押し通す大統領的リーダシップの政治、その思念は「憲法改正」イデオロギー ▼そして誕生させた”仲良し”内閣。その仲間が早速、「女性は子どもを生む機械」などとはしゃぎ始めた。厚生行政の責任者です。当然、巻き起こった解任を、との国民大合唱を前に「ちゃんと謝っている。高い見識を持った人だ。責任は問わぬ」 詭弁を弄してかばう親分気取り。「そのご恩に報いるため」と涙ながらに忠誠を誓う年長の子分。”仲良し”だもんネ。▼確か、安倍首相誕生当時の新聞で、政治学者の御厨貴さんが、この”仲良し”組閣を取り上げて、「幼稚園の砂場のボスのよう」になりかねない、と心配しておられたのを思い出します。予言的中。流石に当世一流の政治学者の慧眼でした。
◎ やっぱり選挙の洗礼を受けない政権はダメですね。独善に突っ走ります。御厨さんもおっしゃっていましたが、出来るだけ早く解散して民意を問うがいいです。現にある政治の危機的状況がすべて自分の責任で起こった事態、という認識すら全くない。砂場のお山のガキ大将そのものです。▼06年度補正予算案は総額3兆7723億円。災害対策やいじめ対策費のほか、07年度の道路特定財源を前倒しで使う道路整備費など。その巨額を要・不要の質疑もせず、政府・与党だけで単独可決。開会早々、なんとも荒っぽい安倍手法を見せ付けられてウンザリしています。▼とはいうものの、新年度予算を審議する通常国会が始まったばかり、ここで国会解散、総選挙というわけにはいきませんね。とりあえず4日の愛知県知事と北九州市長の選挙で【民意の在り様】を見せてやりましょう。それが一番。▼選挙結果がどうなろうと、それが、今の”民意”。素直に受け止めて、週明けには国会正常化に復して欲しいですね。まあ、適当にやんちゃなガキ大将を祭り上げるとこういうことになる。自民党もホンマに人材不足なんですね。
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【時事日誌:今日のエントリー】(5件)
消費者情報 省庁で積極活用へ 消費者問題や食品安全を担当する高市沖縄・北方担当大臣は、2日の閣議後に記者会見し、大手菓子メーカー「不二家」でずさんな品質管理が明らかになったことなどを受け、▼国民生活センターに寄せられた食品に関する苦情や相談を関係省庁に積極的に伝えて活用する方針を示しした。▼国民生活センターには、全国の消費生活センターを通じて年間およそ1400件の食品に関する被害情報が寄せられているが、これまでは死亡事故など重大な事故に限って関係省庁に情報提供していた▼今後、異物の混入のほか、賞味期限や消費期限に関する苦情や相談も関係省庁に提供する。
“地球温暖化が加速”と警告> フランスで開かれていた世界各国の科学者で作る国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネル作業部会が、1日、地球温暖化が速度を速めながら進んでいることを警告する新たな報告書を採択。▼まず温暖化の現状について、過去50年間の地球の平均気温が10年当たり0.13度も上昇しており、過去100年間でみた場合の平均上昇率に比べ、ほぼ2倍に上っているとして、地球温暖化が速度を速めながら進んでいることを警告。▼温暖化が進むにつれて、土の中に含まれる有機物から二酸化炭素が放出されたり、海の温度が上がって海水に溶ける二酸化炭素の量が減ったりすることで、さらなる温暖化を招く悪循環が起こると予測。このため▼大気中の二酸化酸素を一定の濃度に抑えるためには、これまで試算されていたよりもはるかに多くの排出削減が必要だと指摘。▼温暖化の原因についても石油などの化石燃料の使用と断定しており、今後の国際交渉にも影響を与えそう。
トウモロコシ価格高騰でデモ バイオ燃料の原料となるトウモロコシの価格が高騰し、メキシコでは、価格の安定を要求する大規模なデモが続発。▼主食トルティーヤの原料はトウモロコシ。去年から値上がりを続け貧困層の生活に影響を及ぼしている。▼首都メキシコシティーの中心部で31日に行われたデモには貧困層の人たちなど7万人以上が参加し、政府に価格安定の効果的な経済政策をとるよう要求。▼アメリカが先月、石油の輸入を抑え、バイオ燃料の利用を促進する政策を打ち出したことなどから、今後も高値で推移するのではないかという懸念が広がった。▼トルティーヤ価格問題はの政権を揺るがす大問題になっており、メキシコ政府はトウモロコシの輸入量を増やすなど対策を急いでいる。
ネット配信映像をテレビでも 有線放送大手の「USEN」は、ネットを通じて配信している番組を家庭のテレビでも見ることができるようにした新たな装置を販売する。これによってテレビとパソコンの垣根が一段と低くなる。▼この装置は、インターネットを通じて無料で配信している映画やドラマをテレビでも見ることができるようにするための専用装置、パソコンが無くてもこの装置に直接ネットをつなぎ、通常のテレビと結ぶことで番組を見ることが出来る。▼ネットを通じた番組配信をめぐっては、普及に伴って、テレビ並みの高画質のパソコンや、インターネットに接続できるテレビなどが相次いで発売されている。
日本など3か国 海賊対策訓練 日本に原油を運ぶタンカーなどが行き来する海の交通の要衝、マラッカ海峡やその周辺で、今も海賊事件が多発してため日本とタイ、それにマレーシアの3か国が初めて合同で海賊対策の訓練を行った。▼日本の海上保安庁、タイ・マレーシアの海上警察が参加、海上輸送の大動脈、マラッカ海峡の北、タイの沖合で実施。▼海上保安庁の巡視船「やしま」が海賊に襲われる船の役割を担い、タイとマレーシアの海上警察の船やヘリコプターが追跡、武装したマレーシアの特殊部隊が巡視船に乗り込み、およそ3時間後に海賊を制圧。▼おととし3月、マラッカ海峡で日本のタグボートが襲われ、日本人船長ら3人が連れ去られた事件があったが、この海峡では去年、世界全体の3分の1にあたる80件余りの海賊事件が起きている。
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補正予算衆院単独採決の暴挙 何という向こう見ずな首相でしょう。これほど高まる柳沢発言批判に目もくれず、補正予算案を与党だけで単独採決し、強引に衆院を通過させました。週明け5日には参院予算委員会を開き、6日の同本会議で補正予算案を成立させる、と号令をかけています。▼この高姿勢は、「野党結束は選挙目当てのパフォーマンス。審議拒否による国会空転には国民が違和感を持って批判している。党利党略には屈しない」(中川・自民党幹事長)との論理ですね。コトを起こした元凶の自覚は全くありません。
◎ 安倍内閣発足当初から懸念されていた心配が一気に現実になりました。首相に担ぎ出してくれた「仲良し集めて」組閣し、何事も「官邸主導」で押し通す大統領的リーダシップの政治、その思念は「憲法改正」イデオロギー ▼そして誕生させた”仲良し”内閣。その仲間が早速、「女性は子どもを生む機械」などとはしゃぎ始めた。厚生行政の責任者です。当然、巻き起こった解任を、との国民大合唱を前に「ちゃんと謝っている。高い見識を持った人だ。責任は問わぬ」 詭弁を弄してかばう親分気取り。「そのご恩に報いるため」と涙ながらに忠誠を誓う年長の子分。”仲良し”だもんネ。▼確か、安倍首相誕生当時の新聞で、政治学者の御厨貴さんが、この”仲良し”組閣を取り上げて、「幼稚園の砂場のボスのよう」になりかねない、と心配しておられたのを思い出します。予言的中。流石に当世一流の政治学者の慧眼でした。
◎ やっぱり選挙の洗礼を受けない政権はダメですね。独善に突っ走ります。御厨さんもおっしゃっていましたが、出来るだけ早く解散して民意を問うがいいです。現にある政治の危機的状況がすべて自分の責任で起こった事態、という認識すら全くない。砂場のお山のガキ大将そのものです。▼06年度補正予算案は総額3兆7723億円。災害対策やいじめ対策費のほか、07年度の道路特定財源を前倒しで使う道路整備費など。その巨額を要・不要の質疑もせず、政府・与党だけで単独可決。開会早々、なんとも荒っぽい安倍手法を見せ付けられてウンザリしています。▼とはいうものの、新年度予算を審議する通常国会が始まったばかり、ここで国会解散、総選挙というわけにはいきませんね。とりあえず4日の愛知県知事と北九州市長の選挙で【民意の在り様】を見せてやりましょう。それが一番。▼選挙結果がどうなろうと、それが、今の”民意”。素直に受け止めて、週明けには国会正常化に復して欲しいですね。まあ、適当にやんちゃなガキ大将を祭り上げるとこういうことになる。自民党もホンマに人材不足なんですね。
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【時事日誌:今日のエントリー】(5件)
消費者情報 省庁で積極活用へ 消費者問題や食品安全を担当する高市沖縄・北方担当大臣は、2日の閣議後に記者会見し、大手菓子メーカー「不二家」でずさんな品質管理が明らかになったことなどを受け、▼国民生活センターに寄せられた食品に関する苦情や相談を関係省庁に積極的に伝えて活用する方針を示しした。▼国民生活センターには、全国の消費生活センターを通じて年間およそ1400件の食品に関する被害情報が寄せられているが、これまでは死亡事故など重大な事故に限って関係省庁に情報提供していた▼今後、異物の混入のほか、賞味期限や消費期限に関する苦情や相談も関係省庁に提供する。
“地球温暖化が加速”と警告> フランスで開かれていた世界各国の科学者で作る国連のIPCC=気候変動に関する政府間パネル作業部会が、1日、地球温暖化が速度を速めながら進んでいることを警告する新たな報告書を採択。▼まず温暖化の現状について、過去50年間の地球の平均気温が10年当たり0.13度も上昇しており、過去100年間でみた場合の平均上昇率に比べ、ほぼ2倍に上っているとして、地球温暖化が速度を速めながら進んでいることを警告。▼温暖化が進むにつれて、土の中に含まれる有機物から二酸化炭素が放出されたり、海の温度が上がって海水に溶ける二酸化炭素の量が減ったりすることで、さらなる温暖化を招く悪循環が起こると予測。このため▼大気中の二酸化酸素を一定の濃度に抑えるためには、これまで試算されていたよりもはるかに多くの排出削減が必要だと指摘。▼温暖化の原因についても石油などの化石燃料の使用と断定しており、今後の国際交渉にも影響を与えそう。
トウモロコシ価格高騰でデモ バイオ燃料の原料となるトウモロコシの価格が高騰し、メキシコでは、価格の安定を要求する大規模なデモが続発。▼主食トルティーヤの原料はトウモロコシ。去年から値上がりを続け貧困層の生活に影響を及ぼしている。▼首都メキシコシティーの中心部で31日に行われたデモには貧困層の人たちなど7万人以上が参加し、政府に価格安定の効果的な経済政策をとるよう要求。▼アメリカが先月、石油の輸入を抑え、バイオ燃料の利用を促進する政策を打ち出したことなどから、今後も高値で推移するのではないかという懸念が広がった。▼トルティーヤ価格問題はの政権を揺るがす大問題になっており、メキシコ政府はトウモロコシの輸入量を増やすなど対策を急いでいる。
ネット配信映像をテレビでも 有線放送大手の「USEN」は、ネットを通じて配信している番組を家庭のテレビでも見ることができるようにした新たな装置を販売する。これによってテレビとパソコンの垣根が一段と低くなる。▼この装置は、インターネットを通じて無料で配信している映画やドラマをテレビでも見ることができるようにするための専用装置、パソコンが無くてもこの装置に直接ネットをつなぎ、通常のテレビと結ぶことで番組を見ることが出来る。▼ネットを通じた番組配信をめぐっては、普及に伴って、テレビ並みの高画質のパソコンや、インターネットに接続できるテレビなどが相次いで発売されている。
日本など3か国 海賊対策訓練 日本に原油を運ぶタンカーなどが行き来する海の交通の要衝、マラッカ海峡やその周辺で、今も海賊事件が多発してため日本とタイ、それにマレーシアの3か国が初めて合同で海賊対策の訓練を行った。▼日本の海上保安庁、タイ・マレーシアの海上警察が参加、海上輸送の大動脈、マラッカ海峡の北、タイの沖合で実施。▼海上保安庁の巡視船「やしま」が海賊に襲われる船の役割を担い、タイとマレーシアの海上警察の船やヘリコプターが追跡、武装したマレーシアの特殊部隊が巡視船に乗り込み、およそ3時間後に海賊を制圧。▼おととし3月、マラッカ海峡で日本のタグボートが襲われ、日本人船長ら3人が連れ去られた事件があったが、この海峡では去年、世界全体の3分の1にあたる80件余りの海賊事件が起きている。
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by zenmz
| 2007-02-03 00:00