2007年 06月 21日
【7271】 《コーヒーは疲れを取り去る》 |
★ 若い頃、学校を出て、新聞記者の卵になって、初めて知ったのがコーヒーの味でした。先輩記者が説教するのに、連れて行ってくれたのが、大阪・堂島にあった新聞社のまん前の店・「オリオンズ」 作家・山崎豊子さんの代表作に「ぼんち」という小説があります。ここのマスターがそのモデル。昔あった球団「大毎オリオンズ」の応援団長をして、選手からも、ファンからも「オッちゃん」の呼び名で人気のあった人でした。
★ コーヒーを初めて口にした時の印象は、「苦い、なんだ、これは!」 けっして舌に馴染む味ではありませんでした。それに、聞かされる一方的な会話も”苦い” どうもいい印象があったように思えないのですが、先輩たちがいつも薦める誘い文句は、「疲れがとれるから・・・ちょっと行くか?」
★ そのうち、味がわかり始め、コーヒーが病みつきになったから不思議です。記者時代の31年間、コーヒーは毎日、欠かさない”コーヒー中毒”になりました。その後、外国にしばしば出かけるようになり、キリマンジャロ、コナ、ブルーマウンテン モカ・・・・などと、銘柄を並べ立てて一くさり語る趣味を持ち始め、後輩記者をウンザリさせました。
★ 一番、不思議な味に出くわしたのは、晩年になってインドネシアのスラウェシ島に行った時に口にした「トラジャ」 スラウェシ島独特の産物で、非常に濃厚なコクがある”苦みを味わう”変わった味です。口に含んで舌に転がすのですが、酸味は全く無ありません。正確には「カロシ・トラジャ」というのだそうですが、現地では、「カロシ」「カロシ」と言ってました。しかし、持ち帰っても日本人の口には合わないだろう、とお土産はパス。
★ 嗜好品は変わります。新聞記者を辞めた途端、紅茶党に宗旨が変わりました。大学教授時代は紅茶。そして3年前、3度目の定年を迎え、家にこもって隠棲生活を始めてからは、もっぱら緑茶です。お茶が大好き人間だけは変わりませんが、コーヒーから紅茶、紅茶から緑茶へと遍歴しました。
★ その始まりは、先輩記者の「まあ、一杯。疲れがとれるから・・・」
今でも、お茶の効用の一つは、この「疲れがとれる」にあると信じています。
ウソか、マコトか? お馴染み辻啓介先生のご意見は?
★ ああ、一杯、飲みたくなりました。
幸いなことに管理栄養士の娘はコーヒー党で、お気に入り銘柄の蒐集に余念がありません。早速、久しぶりにい一杯、所望することにいたしましょう。
【注】
SNSからの転載です。
初出は、(火)・【私の食生活・今日の一戒」(18)】
(「日経WagaMaga」2007年05月31日)
★ コーヒーを初めて口にした時の印象は、「苦い、なんだ、これは!」 けっして舌に馴染む味ではありませんでした。それに、聞かされる一方的な会話も”苦い” どうもいい印象があったように思えないのですが、先輩たちがいつも薦める誘い文句は、「疲れがとれるから・・・ちょっと行くか?」
★ そのうち、味がわかり始め、コーヒーが病みつきになったから不思議です。記者時代の31年間、コーヒーは毎日、欠かさない”コーヒー中毒”になりました。その後、外国にしばしば出かけるようになり、キリマンジャロ、コナ、ブルーマウンテン モカ・・・・などと、銘柄を並べ立てて一くさり語る趣味を持ち始め、後輩記者をウンザリさせました。
★ 一番、不思議な味に出くわしたのは、晩年になってインドネシアのスラウェシ島に行った時に口にした「トラジャ」 スラウェシ島独特の産物で、非常に濃厚なコクがある”苦みを味わう”変わった味です。口に含んで舌に転がすのですが、酸味は全く無ありません。正確には「カロシ・トラジャ」というのだそうですが、現地では、「カロシ」「カロシ」と言ってました。しかし、持ち帰っても日本人の口には合わないだろう、とお土産はパス。
★ 嗜好品は変わります。新聞記者を辞めた途端、紅茶党に宗旨が変わりました。大学教授時代は紅茶。そして3年前、3度目の定年を迎え、家にこもって隠棲生活を始めてからは、もっぱら緑茶です。お茶が大好き人間だけは変わりませんが、コーヒーから紅茶、紅茶から緑茶へと遍歴しました。
★ その始まりは、先輩記者の「まあ、一杯。疲れがとれるから・・・」
今でも、お茶の効用の一つは、この「疲れがとれる」にあると信じています。
ウソか、マコトか? お馴染み辻啓介先生のご意見は?
○ カフェンで元気に。コーヒーは疲れをとり去る。
難問に苦しんでいる時に一杯のコーヒーで気分が変わり解決のめどがつくこともある。
○ コーヒーのカフェンには中枢神経を興奮させる働きがあり、疲労感がなくなったり、眠気がとれたりする。延髄にかかわって呼吸を盛んにする作用のほか、コレステロール胆石の生成を防ぐ効果も報告されている。
○ 香り効果もすばらしい。産地によって香りが異なる。コーヒーの香りには脳の活動を高める独特の効果がある。カフェ酸は体に悪い活性酸素の害を防いでくれる。
★ ああ、一杯、飲みたくなりました。
幸いなことに管理栄養士の娘はコーヒー党で、お気に入り銘柄の蒐集に余念がありません。早速、久しぶりにい一杯、所望することにいたしましょう。
【注】
SNSからの転載です。
初出は、(火)・【私の食生活・今日の一戒」(18)】
(「日経WagaMaga」2007年05月31日)
by zenmz
| 2007-06-21 00:26
| 食生活:今日の一戒