2007年 07月 27日
【7346】 《男と箸、女と鰹節は硬いほど良い》 |
★ 私も、トシをとったものだ、と、しみじみ感じます。教員の現役生活を退いてもう5年になります。その頃と今と、接しる若者を観る目が変わってきました。一言で言ってしまえば、”逸材”などどうでもいい。男も、女も、質実剛健、純真素朴が一番、いい。そんな若者と語り合っていると、飽きることはありません。
★ 「噛めば、噛むほど味が出る」と、スルメに例える表現があります。深い人生経験を聞いて、感じ入った若者が、そのお年寄りを言い表すのによく用います。同じように、昔から言い伝えられて来た人間を観る目は、《男と箸、女と鰹節は硬いほど良い》 この数日、連日、若者に囲まれて過ごして、しみじみ、その思いに浸っていました・・・そして今朝の朝刊
★ 今朝の辻啓介博士の食随想。
何か、私のココロを見透かされたような気がし、苦笑してしまいました。
まあ、人生訓にも例えられるようになった食品の”うまみ” ここでは《鰹節の甘味・イノシン酸》が賛美されていますが、厳密に言えば、甘味は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、キサンチル酸、コハク酸の5種類があるのだそうです。
★ 一般的な味でいえば、グルタミン酸は植物系食物、イノシン酸は動物系食物に含まれる甘味。この微妙な味わいは、東洋的な味覚で中国から東南アジア、日本にかけての一帯にみられる独特の食文化だそうですね。西洋料理では、東洋のような「コクのある甘味」開発は殆どなされることが無かったそうです。
★ それを立証するエピソードがあります。「食べ物のおいしさは、うまみ物質が作っている」と”うまみ”の物質的実在を学問的に発見したのは日本人学者・池田菊苗氏(当時、東大教授)でした。1908年にだし昆布の中からグルタミン酸を分離して発見したのですが、世界の医学・生物学の関係国際学会は長く、それを認めなかったそうです。
★ しかし5年後の1913年に、小玉新太郎氏が、鰹節からイノシン酸を抽出し、更にシイタケからグアニル酸が発見され、池田学説は不動のものになりました。以来、世界的に”うまみ”は、日本製の国際語”UMAMI”として公認されているそうです。そして今や、”UMAMI”は、化学調味料として、世界の人々の食卓を制覇するようになりました。
★ でも・・・・その味わい。イノシン酸化学調味料と、鰹(かつお)の削り節とでは、全く違いますね。
人間の”うまみ”も、ハウツーもので着飾った、即席間に合わせの厚化粧ではダメですね。 包丁さばき、着物の着付けと同じ。年寄りの目は誤魔化せません。
★ 「噛めば、噛むほど味が出る」と、スルメに例える表現があります。深い人生経験を聞いて、感じ入った若者が、そのお年寄りを言い表すのによく用います。同じように、昔から言い伝えられて来た人間を観る目は、《男と箸、女と鰹節は硬いほど良い》 この数日、連日、若者に囲まれて過ごして、しみじみ、その思いに浸っていました・・・そして今朝の朝刊
《男と箸、女と鰹節は硬いほど良い》
○ 箸は硬めが良く、鰹節も硬いほど出汁が良く出る。
○ 実直な男性と、女性も、堅実で品性のある人が良い、とされる。
○ 鰹節は、カツオを三枚におろし、舟形の魚体を、黴(かび)付け醗酵法で石のように硬く作る。
○ 日本以外にもモルディブにも同様の加工食品がある。甘味成分のイノシン酸を多量に含む。
○ この硬い鰹節を、独特の削り器で、毎朝かき、汁の味付け、大根おろしやチリメンジャコにかけて食べた。
○ 今では、スーパーで機械で削ったものを買い求めるのが一般的になった。
★ 今朝の辻啓介博士の食随想。
何か、私のココロを見透かされたような気がし、苦笑してしまいました。
まあ、人生訓にも例えられるようになった食品の”うまみ” ここでは《鰹節の甘味・イノシン酸》が賛美されていますが、厳密に言えば、甘味は、グルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸、キサンチル酸、コハク酸の5種類があるのだそうです。
★ 一般的な味でいえば、グルタミン酸は植物系食物、イノシン酸は動物系食物に含まれる甘味。この微妙な味わいは、東洋的な味覚で中国から東南アジア、日本にかけての一帯にみられる独特の食文化だそうですね。西洋料理では、東洋のような「コクのある甘味」開発は殆どなされることが無かったそうです。
★ それを立証するエピソードがあります。「食べ物のおいしさは、うまみ物質が作っている」と”うまみ”の物質的実在を学問的に発見したのは日本人学者・池田菊苗氏(当時、東大教授)でした。1908年にだし昆布の中からグルタミン酸を分離して発見したのですが、世界の医学・生物学の関係国際学会は長く、それを認めなかったそうです。
★ しかし5年後の1913年に、小玉新太郎氏が、鰹節からイノシン酸を抽出し、更にシイタケからグアニル酸が発見され、池田学説は不動のものになりました。以来、世界的に”うまみ”は、日本製の国際語”UMAMI”として公認されているそうです。そして今や、”UMAMI”は、化学調味料として、世界の人々の食卓を制覇するようになりました。
★ でも・・・・その味わい。イノシン酸化学調味料と、鰹(かつお)の削り節とでは、全く違いますね。
人間の”うまみ”も、ハウツーもので着飾った、即席間に合わせの厚化粧ではダメですね。 包丁さばき、着物の着付けと同じ。年寄りの目は誤魔化せません。
by zenmz
| 2007-07-27 09:32
| 食生活:今日の一戒