2007年 09月 17日
【7406】 IT革命・・世界に広がる新”おふくろの味” |
★ 見知らぬ人との交友は、食を共にするのが秘訣。若かった頃、知遇を得、しょちゅうお伺いしていた東洋工業の故松田恒次社長が口を酸っぱくして言っておられました。「100度のお茶より、一夕の会食」 習い始めたベトナム語も、「こんにちは?」より「ご飯食べた?」が親しい仲のあいさつ。マレー語もそうでしたね。東南アジア諸国の挨拶語はすべて「ご飯食べた?」ですね。
★ 「食を共に」の、この知恵も、豪華な、肩の凝る料亭やレストランでは効果は別。こちらはパス。極めつけは、台所の開放。「あの人にも・・」と、自慢のおかずを届けあい、気にいったら
「おいしかったよ、レシピは?」 そして、互いの台所で、学び合いの調理実習。
★ 思い返せば、我が家の“食文化”は、そのような「糟糠の妻」51年にわたる「おかずのやりとり」の蓄積であったような気がしています。
★ 貧乏人で育った私の舌は、料亭やレストランの洗練された味は馴染みません。やはり求めるのは「おふくろの味」 門外不出の“企業秘密”よりも、“糟糠の老妻”同士が工夫を凝らして見つけ出し、互いに「腕自慢」を交換して練り上げたお総菜が最高です。
★ 若い頃、文筆修行の比較例として、料理が、持ち出されて、絞られました。曰く、料理は新鮮な材料で決まる。文章も「新鮮な素材次第」 古びた素材では料理は出来ぬ・・・しかし、作り上げたものの扱いが違いますね。文筆世界では、出来映えはともかく、何でも「著作権」を主張する自己主張型人間が多いです。
★ しかし料理の世界では、ごく一部のプロは別として、“自慢の味”に「著作権」などを主張する人などいません。「美味しい! レシピ教えて」と賞められて、「ダメ」と“著作権”など主張しようものなら積み重ねた友情も一瞬に瓦解します。損得超えて、工夫を凝らした味を交換しあうのが庶民の味の世界です。
★ 我が家の51年を振り返ってみて、脳裏に刻み込まれた“親友”たちの顔を想い、しみじみと思います。お互い住所も遠く離れた今でも、肉親・縁者以上に深い友情関係を取り結び、その絆を保ち続けている不思議。それぞれのお顔との交友は、例外なく“糟糠の妻”たちが台所で交換しあった味自慢に始まっています。
★ IT情報革命の今、そのような「おふくろの味」の交換は「向こう三軒両隣」から一気に世界に広がった感じがします。今、ネット上で大評判のお料理サイト「クックパッド」 私も愛読しているユニークなサイトですが、ここには、「私が開発した味自慢」がズラリ、と並んでいます。どんな料理手引き書よりも充実しています。ただ、知ってほしい私が見つけた味・・・それが27万品目も。
★ 誰でも、レシピ紹介でき、その感想やコメントも自由に書き込める。投稿者と閲覧者が双方向に対話出来るすばらしいサイトです。世界中の人が、“我が家の台所”を開放して、それぞれが住む地域の伝統料理を基調に互いに創意工夫を凝らした新しい味を紹介し合う。新しい交流が始まっています。すばらしいことですね。
★ 「食を共に」の、この知恵も、豪華な、肩の凝る料亭やレストランでは効果は別。こちらはパス。極めつけは、台所の開放。「あの人にも・・」と、自慢のおかずを届けあい、気にいったら
「おいしかったよ、レシピは?」 そして、互いの台所で、学び合いの調理実習。
★ 思い返せば、我が家の“食文化”は、そのような「糟糠の妻」51年にわたる「おかずのやりとり」の蓄積であったような気がしています。
★ 貧乏人で育った私の舌は、料亭やレストランの洗練された味は馴染みません。やはり求めるのは「おふくろの味」 門外不出の“企業秘密”よりも、“糟糠の老妻”同士が工夫を凝らして見つけ出し、互いに「腕自慢」を交換して練り上げたお総菜が最高です。
★ 若い頃、文筆修行の比較例として、料理が、持ち出されて、絞られました。曰く、料理は新鮮な材料で決まる。文章も「新鮮な素材次第」 古びた素材では料理は出来ぬ・・・しかし、作り上げたものの扱いが違いますね。文筆世界では、出来映えはともかく、何でも「著作権」を主張する自己主張型人間が多いです。
★ しかし料理の世界では、ごく一部のプロは別として、“自慢の味”に「著作権」などを主張する人などいません。「美味しい! レシピ教えて」と賞められて、「ダメ」と“著作権”など主張しようものなら積み重ねた友情も一瞬に瓦解します。損得超えて、工夫を凝らした味を交換しあうのが庶民の味の世界です。
★ 我が家の51年を振り返ってみて、脳裏に刻み込まれた“親友”たちの顔を想い、しみじみと思います。お互い住所も遠く離れた今でも、肉親・縁者以上に深い友情関係を取り結び、その絆を保ち続けている不思議。それぞれのお顔との交友は、例外なく“糟糠の妻”たちが台所で交換しあった味自慢に始まっています。
★ IT情報革命の今、そのような「おふくろの味」の交換は「向こう三軒両隣」から一気に世界に広がった感じがします。今、ネット上で大評判のお料理サイト「クックパッド」 私も愛読しているユニークなサイトですが、ここには、「私が開発した味自慢」がズラリ、と並んでいます。どんな料理手引き書よりも充実しています。ただ、知ってほしい私が見つけた味・・・それが27万品目も。
★ 誰でも、レシピ紹介でき、その感想やコメントも自由に書き込める。投稿者と閲覧者が双方向に対話出来るすばらしいサイトです。世界中の人が、“我が家の台所”を開放して、それぞれが住む地域の伝統料理を基調に互いに創意工夫を凝らした新しい味を紹介し合う。新しい交流が始まっています。すばらしいことですね。
by zenmz
| 2007-09-17 17:40
| ネット考現学