2008年 12月 23日
【8273】 国会調査委で自衛隊イラク派遣の総括評価を |
★ 今年の十大ニュースを挙げれば、私は、五年に及んだ自衛隊のイラク派遣が幕を閉じたことを筆頭にあげたいと思います。2年前には陸上自衛隊が撤収し、最後まで残った航空自衛隊が今月半ばに全面撤収して終わりました。
★ 自分が当事者として、手が届かない、国際政治や経済に関する論評は、このブログやSNSでは取り扱わない方針ですが、これだけは看過出来ない気持ちになっています。一言だけ言わせてください。
★ 本当によくぞ、ご無事で・・・・ ホッとすると同時に、黙々と任務を遂行された隊員の皆さんに、ご苦労様でした、と、労いのことばと、最大の敬意を表したいと思います。
テロとの戦い・・・世界の政治が大きく揺れ動く中で、日本政府が下した海外派遣。
★ 憲法ねじ曲げの強引な「超法規的派兵」に対して反対論が渦巻く中、日本世論は、必ずしも好意的ではありませんでした。でも政府の決定に従うのが自衛隊の任務・・・「犠牲者が出たらどうする?」 最悪の事態が取り沙汰される中、抗弁することもなく、本当に黙々と任務を遂行されました。
★ 思い返せば、自衛隊のイラク派遣は、イラク戦争が始まって間もなく、2003年(平成15年)12月から行なわれました。派遣は「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法」(イラク特措法)によるもので、その目的は、「イラクの国家再建を支援するため」とされています。
★ 具体的な活動は、”人道復興”と”安全確保”の支援が二本柱でした。自衛隊創設以来初めての”海外派遣”とあって、アジア諸国の懸念もあり、憲法のタテマエを全面に押し出して、「非戦闘地域」に限定した活動を内外に表明しました。
★ 自衛隊イラク派遣の意味は重要です。それは、日本国憲法を根幹から見直す大きな政治課題を残しました。戦争以上に恐怖をもたらした国際テロの台頭にこれからの諸国間の安全保障をどう構築するかのか? 日本の貢献は? 国際協調と日本国憲法・・・それは、今後の日米関係、対イラク・中東関係との外交の実際と関わる焦眉の課題を日本に突きつけています。
★ 本当に何もなくて良かった。私は、しみじみそのことの僥倖(ぎょうこう)を思います。もしテロの攻撃に遭い、戦闘に巻き込まれる事態になっていたら、日本政府がは、どう対処したでしょう。多分、即時、撤退命令を出す決断はしなかっただろう、と思います。すべては、アメリカの判断待ちになっていたでしょう。犠牲者が当然、出たはずです。だから・・・良かった、ヨカッタ!
★ 自衛隊のイラク派遣は、当初、国民的な大議論を巻き起こしました。私たちの多くは、反対を唱えました。今もそうですが、私自身、反対論を展開しました。それが国民大衆の大方の世論であったと思います。しかし、当時の国際情勢は日本の傍観を許さず、政府・与党はお得意の”憲法拡張解釈”で”禁断”の自衛隊派兵に踏み切りました。
★ そして今・・・・。私は、ちょっと残念な気持ちを抱いています。5年目の自衛隊全面撤退。国民はかなり冷めた目でこのニュースを受け止めています。関心も薄れているようです。一体、自衛隊はイラクで5年間、どのような国際貢献をしたのか? 意味があったのか? その説明を求める声さえありません。
★ 今こそ、冷静に5年間を再検証しなければならない、と思います。マスコミの調査報道に期待するだけでなく、国会内部に独立の調査委員会を設置して、自衛隊派遣の妥当性、活動内容の全面開示。その費用と効果の評価、などを明らかにして、国民に公表されるべきでありましょう。
★ これは、政府当然の責務でありましょうが、それを適切になさしむるために最も有効は手だてを講じるのは国会の重要な責務だと言わねばなりません。
私は、国会に、出来るだけ早く、独立の「自衛隊イラク派遣調査委員会」を設置し、徹底審議を尽くされることを強く望むものです。
==== いただいたコメント ====
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** ご挨拶 ** ブログ【彷徨人生・・・喜寿から傘寿へ】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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★ 自分が当事者として、手が届かない、国際政治や経済に関する論評は、このブログやSNSでは取り扱わない方針ですが、これだけは看過出来ない気持ちになっています。一言だけ言わせてください。
★ 本当によくぞ、ご無事で・・・・ ホッとすると同時に、黙々と任務を遂行された隊員の皆さんに、ご苦労様でした、と、労いのことばと、最大の敬意を表したいと思います。
テロとの戦い・・・世界の政治が大きく揺れ動く中で、日本政府が下した海外派遣。
★ 憲法ねじ曲げの強引な「超法規的派兵」に対して反対論が渦巻く中、日本世論は、必ずしも好意的ではありませんでした。でも政府の決定に従うのが自衛隊の任務・・・「犠牲者が出たらどうする?」 最悪の事態が取り沙汰される中、抗弁することもなく、本当に黙々と任務を遂行されました。
★ 思い返せば、自衛隊のイラク派遣は、イラク戦争が始まって間もなく、2003年(平成15年)12月から行なわれました。派遣は「イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法」(イラク特措法)によるもので、その目的は、「イラクの国家再建を支援するため」とされています。
★ 具体的な活動は、”人道復興”と”安全確保”の支援が二本柱でした。自衛隊創設以来初めての”海外派遣”とあって、アジア諸国の懸念もあり、憲法のタテマエを全面に押し出して、「非戦闘地域」に限定した活動を内外に表明しました。
★ 自衛隊イラク派遣の意味は重要です。それは、日本国憲法を根幹から見直す大きな政治課題を残しました。戦争以上に恐怖をもたらした国際テロの台頭にこれからの諸国間の安全保障をどう構築するかのか? 日本の貢献は? 国際協調と日本国憲法・・・それは、今後の日米関係、対イラク・中東関係との外交の実際と関わる焦眉の課題を日本に突きつけています。
★ 本当に何もなくて良かった。私は、しみじみそのことの僥倖(ぎょうこう)を思います。もしテロの攻撃に遭い、戦闘に巻き込まれる事態になっていたら、日本政府がは、どう対処したでしょう。多分、即時、撤退命令を出す決断はしなかっただろう、と思います。すべては、アメリカの判断待ちになっていたでしょう。犠牲者が当然、出たはずです。だから・・・良かった、ヨカッタ!
★ 自衛隊のイラク派遣は、当初、国民的な大議論を巻き起こしました。私たちの多くは、反対を唱えました。今もそうですが、私自身、反対論を展開しました。それが国民大衆の大方の世論であったと思います。しかし、当時の国際情勢は日本の傍観を許さず、政府・与党はお得意の”憲法拡張解釈”で”禁断”の自衛隊派兵に踏み切りました。
★ そして今・・・・。私は、ちょっと残念な気持ちを抱いています。5年目の自衛隊全面撤退。国民はかなり冷めた目でこのニュースを受け止めています。関心も薄れているようです。一体、自衛隊はイラクで5年間、どのような国際貢献をしたのか? 意味があったのか? その説明を求める声さえありません。
★ 今こそ、冷静に5年間を再検証しなければならない、と思います。マスコミの調査報道に期待するだけでなく、国会内部に独立の調査委員会を設置して、自衛隊派遣の妥当性、活動内容の全面開示。その費用と効果の評価、などを明らかにして、国民に公表されるべきでありましょう。
★ これは、政府当然の責務でありましょうが、それを適切になさしむるために最も有効は手だてを講じるのは国会の重要な責務だと言わねばなりません。
私は、国会に、出来るだけ早く、独立の「自衛隊イラク派遣調査委員会」を設置し、徹底審議を尽くされることを強く望むものです。
==== いただいたコメント ====
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by zenmz
| 2008-12-23 00:00
| 現代社会論