2009年 01月 03日
【9003】 宇宙ロマン開幕の”IYA2009” |
◎ 今年の新年ほど重苦しく明けた年は、近年、ありませんでしたね。しかし、ことしは、全世界が一致して取り組む「国際天文年」(IYA2009)です。ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を使って宇宙観測を初めてからちょうど400年目。公式サイト[IAU](国際天文学連合)は、こう呼びかけています。 「宇宙はあなた自身が発見するためのものです」
---- 宇宙が拓く人類の福祉 ----
◎ 「一握りの学者だけのものではありません。大宇宙はあなたのものです」。 恒星、惑星、小惑星・・・すべての天体の命名権を持っている権威ある[IAU](国際天文学連合)は、何度も、「国際天文年」(IYA2009)の意味をこう繰り返して、世界中にアピールしています。 「宇宙はあなた自身が発見するためのものです」 【日本語ページ】
◎ ホームページで、国際共同研究レベルでチェックしてみても、この1年間の計画は膨大です。そのすべてが未知なる世界への挑戦。一体、日本は、その中で何をするのか? 調べてみました。が、これまた膨大。やっと辿り着いたのが、国際宇宙ステーションに取り付けられた日本の実験棟「きぼう」 ここの「第一期利用テーマ」がかなり詳しく出ています。
◎ 研究テーマは、素材に関する基礎的な物理現象の物質科学分野と生命現象に関わる遺伝子やタンパク質の宇宙環境の影響に大別されます。専門知識がないと、分からない高度の学問領域ですが、中でも一つ、面白い研究を見つけました。
◎ 動物には「骨」があります。しかし植物には骨がない。体重を支えるのに織りなしているのが「細胞のモザイク壁」 元はと言えば5億年前に海中から陸に上がった植物が海水の浮力を失い、自分の体重を支えるために自然適応に創り出した構築物だったのですね。
◎ ならば・・・と、宇宙時代の科学者は考えました。重力のない宇宙空間で栽培すれば、「細胞壁」はどう変化するのか? 「細胞壁」の仕組みが解明されると、植物の品種改良は飛躍的に進む可能性があるのだそうです。
◎ コメに応用すれば、味のいいコメ改良や、バイオエタノール用稲藁大量生産品種も開発可能とか・・・。この他、日本人初のママさん宇宙飛行士のスペースシャトル搭乗や東北大チーム開発のスプライト観測衛星打ち上げ(来年1月)など、宇宙ロマンは不況風など吹っ飛ばしてしまいます。
--- 頑迷な宗教に勝利した科学 ---
★ ところで・・・「宇宙はあなた自身が発見するためのものです」とのアピールは、非常に重大な意味を持っています。 昨年のクリスマスを前に、ローマ法王ベネディクト16世は、ローマ法王庁 (バチカン)で信者らを前に「ガリレオ・ガリレイ の研究は(キリスト教の)信仰に反していなかった」 と述べて、ガリレオの地動説をやっと、公式に認めたのです。
★ 今から376年前の1633年 バチカンは、地動説は神を冒涜するものとして有罪判決を下して終身刑を言い渡しました。その後の学問の進歩が地動説を揺るぎない真実と証明し、一般常識化した後も、頑なにその判決の過ちを認めませんでした。
★ ”Pope praises Galileo's astronomy”(法王はガリレオ天文学を賞賛した)・・・このタイトルで、この”画期的な出来事”を報道したBBC放送を私は、感慨深く受け止めました。正に科学が頑迷な宗教に勝利した瞬間でありました。
★ それと言うのも、皆さん、覚えておられるでしょうか。ちょうど1年前のこと。イタリア・ローマ大学サピエンツァ校で発生した学生たちの法王ボイコット事件を・・・。
2008年1月16日、学生たちは翌日に予定されていたローマ法王の演説を拒否し、一大反対デモを展開しました。法王がガリレオ裁判について「妥当で正当な判決だった」と容認する発言をしたことに対する抗議でした。
★ ガリレオが望遠鏡を空にむけてから400年。全世界の科学者が宇宙に目を向けました。 キリスト教本山が、やっと科学の真実を受け入れた・・・その意味は、重要ですね。人間がこねくり回した観念。宗教イデオロギーは人間の我執でしかないことを如実に物語る好例であります。その意味は決して小さくはありません。熟考したいものですね。
★ これより先、私たちは、”さかしら”が「神」を持ち出し、口先で練り上げた観念・イデオロギーに縛られることなく、自由な目を向けることが出来ます。これは、ガリレオの遺体から取り出したガリレオの右手の中指です。大宇宙は、今、”神の呪縛”から解放されてガリレオが指さす方向にあります。
---- 心身を癒やす星の燦めき ----
◎ 久遠なる未来社会への想い・・・ことしは一つ、夜空の星に、ロマンの時を過ごす時間をたっぷり持ちたいものですね。 「国際天文年」(IYA2009)の世界の人々に呼びかけているアピール。 「宇宙は、あなた自身が発見するためのものです」 いいですねぇ、私は、このアピールに強く共感するものを感じています。
◎ それと言うのも、私は海と空が大好きなのです。身体や気持ちが疲れると、すべてを投げ出して、夜空の星を眺めて来ました。深夜、漆黒の天空。ジッと久遠の彼方に目を凝らしていると、次々と新しい星が姿を現して夜空を埋め尽くします。やがて、私を中心に大回転を始めます。壮大な宇宙のドラマ。これに勝る感動はありません。世界の人々と共に宇宙を眺めて、壮大なロマンを共有して参りたいと思っています。
==== いただいたコメント ====
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
** ご挨拶 ** ブログ【彷徨人生・・・喜寿から傘寿へ】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
---- 宇宙が拓く人類の福祉 ----
◎ 「一握りの学者だけのものではありません。大宇宙はあなたのものです」。 恒星、惑星、小惑星・・・すべての天体の命名権を持っている権威ある[IAU](国際天文学連合)は、何度も、「国際天文年」(IYA2009)の意味をこう繰り返して、世界中にアピールしています。 「宇宙はあなた自身が発見するためのものです」 【日本語ページ】
◎ ホームページで、国際共同研究レベルでチェックしてみても、この1年間の計画は膨大です。そのすべてが未知なる世界への挑戦。一体、日本は、その中で何をするのか? 調べてみました。が、これまた膨大。やっと辿り着いたのが、国際宇宙ステーションに取り付けられた日本の実験棟「きぼう」 ここの「第一期利用テーマ」がかなり詳しく出ています。
◎ 研究テーマは、素材に関する基礎的な物理現象の物質科学分野と生命現象に関わる遺伝子やタンパク質の宇宙環境の影響に大別されます。専門知識がないと、分からない高度の学問領域ですが、中でも一つ、面白い研究を見つけました。
植物を材料にして、重力が無い環境で重力屈性や重力変化に依存した細胞壁強度がどの様に変化するのかを、遺伝子やタンパク質の働きについて解析し、植物の形態の形成やライフサイクルへの微小重力影響に関する知見を得る。◎ ちょっとわかりにくいですね。ポイントは「細胞壁」 生野菜を食べると、「パリッ、パリッ」と、音が出てかみ砕きますね。これは、植物細胞を取り囲んでいる「細胞壁」を壊しているからです。一体、植物の「細胞壁」とは何か? 動物には無いのに何故、植物だけ? いろいろと疑問が出てきます。科学の始まりです。
◎ 動物には「骨」があります。しかし植物には骨がない。体重を支えるのに織りなしているのが「細胞のモザイク壁」 元はと言えば5億年前に海中から陸に上がった植物が海水の浮力を失い、自分の体重を支えるために自然適応に創り出した構築物だったのですね。
◎ ならば・・・と、宇宙時代の科学者は考えました。重力のない宇宙空間で栽培すれば、「細胞壁」はどう変化するのか? 「細胞壁」の仕組みが解明されると、植物の品種改良は飛躍的に進む可能性があるのだそうです。
◎ コメに応用すれば、味のいいコメ改良や、バイオエタノール用稲藁大量生産品種も開発可能とか・・・。この他、日本人初のママさん宇宙飛行士のスペースシャトル搭乗や東北大チーム開発のスプライト観測衛星打ち上げ(来年1月)など、宇宙ロマンは不況風など吹っ飛ばしてしまいます。
--- 頑迷な宗教に勝利した科学 ---
★ ところで・・・「宇宙はあなた自身が発見するためのものです」とのアピールは、非常に重大な意味を持っています。 昨年のクリスマスを前に、ローマ法王ベネディクト16世は、ローマ法王庁 (バチカン)で信者らを前に「ガリレオ・ガリレイ の研究は(キリスト教の)信仰に反していなかった」 と述べて、ガリレオの地動説をやっと、公式に認めたのです。
★ 今から376年前の1633年 バチカンは、地動説は神を冒涜するものとして有罪判決を下して終身刑を言い渡しました。その後の学問の進歩が地動説を揺るぎない真実と証明し、一般常識化した後も、頑なにその判決の過ちを認めませんでした。
★ ”Pope praises Galileo's astronomy”(法王はガリレオ天文学を賞賛した)・・・このタイトルで、この”画期的な出来事”を報道したBBC放送を私は、感慨深く受け止めました。正に科学が頑迷な宗教に勝利した瞬間でありました。
★ それと言うのも、皆さん、覚えておられるでしょうか。ちょうど1年前のこと。イタリア・ローマ大学サピエンツァ校で発生した学生たちの法王ボイコット事件を・・・。
2008年1月16日、学生たちは翌日に予定されていたローマ法王の演説を拒否し、一大反対デモを展開しました。法王がガリレオ裁判について「妥当で正当な判決だった」と容認する発言をしたことに対する抗議でした。
★ ガリレオが望遠鏡を空にむけてから400年。全世界の科学者が宇宙に目を向けました。 キリスト教本山が、やっと科学の真実を受け入れた・・・その意味は、重要ですね。人間がこねくり回した観念。宗教イデオロギーは人間の我執でしかないことを如実に物語る好例であります。その意味は決して小さくはありません。熟考したいものですね。
★ これより先、私たちは、”さかしら”が「神」を持ち出し、口先で練り上げた観念・イデオロギーに縛られることなく、自由な目を向けることが出来ます。これは、ガリレオの遺体から取り出したガリレオの右手の中指です。大宇宙は、今、”神の呪縛”から解放されてガリレオが指さす方向にあります。
---- 心身を癒やす星の燦めき ----
◎ 久遠なる未来社会への想い・・・ことしは一つ、夜空の星に、ロマンの時を過ごす時間をたっぷり持ちたいものですね。 「国際天文年」(IYA2009)の世界の人々に呼びかけているアピール。 「宇宙は、あなた自身が発見するためのものです」 いいですねぇ、私は、このアピールに強く共感するものを感じています。
◎ それと言うのも、私は海と空が大好きなのです。身体や気持ちが疲れると、すべてを投げ出して、夜空の星を眺めて来ました。深夜、漆黒の天空。ジッと久遠の彼方に目を凝らしていると、次々と新しい星が姿を現して夜空を埋め尽くします。やがて、私を中心に大回転を始めます。壮大な宇宙のドラマ。これに勝る感動はありません。世界の人々と共に宇宙を眺めて、壮大なロマンを共有して参りたいと思っています。
==== いただいたコメント ====
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
** ご挨拶 ** ブログ【彷徨人生・・・喜寿から傘寿へ】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
by zenmz
| 2009-01-03 00:00
| 現代社会論