2009年 03月 01日
【9060】 1億7千万個の蓋 |
★ 今月の「文芸春秋」の巻頭コラム欄に「1億七千万個の蓋」というタイトルで、笹森清さんが興味深いエッセーを書いておられます。連合(日本労働組合総連合会)の第4代会長。日本の労働運動家として著名な人。毎年、春闘のこの時期には、連日テレビでおなじみの顔でした。
★ あの姿が消えて久しいですね。「今、何をしてるのかな?」と、肩書きを見ましたら、「エコキャップ推進協会理事長」 早速、ホームページを検索して健在を確認しました。労働運動を引退したら、エコロジー運動・・・さすがですね。
★ 生き方スタンスの一貫性に感心しながらエッセーを熟読してみました。簡単に言えば、ペットボトルのキャップを集めて、(1)CO2を削減、(2)リサイクル再資源化 (3)キャップ売却益で世界のこどもたちにポリオワクチンを贈る・・・この3本柱を推進する市民運動のようです。
★ 知らないことをたくさん、学びました。現在、ペットボトルは、年間250億本も生産、その回収率は62パーセント、しかも再資源化率はその半分の37パーセントに止まっているのだそうです。その原因がキャップとラベル。これを外さないと資源化出来ない。
★ 現状は? と、言えば、その手間が大変で、一般のゴミに混ぜて、埋め立てや焼却処分されているのですね。埋め立てれば土壌汚染、焼却すればCO2発生、環境汚染の大きな原因になっています。
★ ペットボトルからキャップを外す・・・元々、この発想は、ペットボトルの再資源化のため分別回収運動として生協などで始まったようですが、学校挙げてキャップ外し運動を展開していた神奈川県立総合産業高校定時制の女子生徒達が、「集めたキャップも再利用出来るのでは?」と声を挙げ始めたのが最初。
★ 2005年初夏の頃、これに注目したのが、現在、エコキャップ推進協会の事務局長をしている方だったそうです。千葉県の木工所に相談したら、「勿論、資源活用出来ます。1キロ(400個)10円で引き取ります」
★ 更に売上益の活用法を調査したら、「世界のこどもにワクチンを日本委員会」が「20円で一人の子どもが救える」とアイディアを出し、結局、《2キロ、800個、集めて一人の子どもを救おう》 を合い言葉に全国運動を起こすことになったのだそうです。
★ 最初は、口コミで、細々とやっていましたが、昨年5月に幾つかのテレビで取りあげられたのがキッカケで一気に全国運動に高まりを見せ始め、昨年は、幼稚園、学校、病院、企業、自治体、労組など7500を超す団体個人が協力。
★ 集めたキャップは1億7000万個。この回収で、CO2の抑制効果は1300トン、売上益で贈ったポリオワクチンは22万人という大成果に実りました。
★ エコロジー運動で、ペットボトル再利用はキャップが邪魔、外して分別回収を・・・その呼びかけに協力していた高校生が、「外したキャップは再利用できないの?」 ちょっとした疑問の声。それを聞いた”志”ある人の耳。 何気なく捨てていたものが、大きな人類福祉に繋がりました。いい話ですね。
★ 一体、この運動が、どれほど広がっているのか? ネットの検索で「ペットボトル回収」と打ちこんでみました。24万1千件がヒット。スゴイ広がりぶりです。しかし、幾つかのサイトをクリックしているうちに気が滅入ってきました。批判論、反対論も実に多いです。
★ 「読むほどおかしく感じた。リサイクル業者に買い取ってもらう金額より、このNPOに送る輸送料の方が高い」 「景品つけてキャップ集め?」 「効率、考えてないヨネ。数百個のキャップ自動車で運ぶの? マンガ」・・・こうした揶揄や冷やかしが実に多いです。
★ ちょっと問題に思うのは、ソレらしく科学的データを並べ立てての批判論。論旨はモッともらしく見えますが、この人たちの欠点は、それぞれの主張から何も生み出さないこと。多分、自分は何もしないで、他人が何かをすれば、それに異論を唱えたり、批判を加える”サカシラ人種”なのでしょう。何事にもカシコぶる。つぶし回る。必ず顔出ししますね。
★ でも、大方の国民は、そんな口先サカシラ論より、黙々と、キャップを外してCO2削減や資源再活用に目覚め、アジア・アフリカの子ども達を想う・・その行動に心を動かされるでしょう。まあ、ネット時代、どんな場面にも、こんなサカシラ論は出て来ますね。無視しましょう。
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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★ あの姿が消えて久しいですね。「今、何をしてるのかな?」と、肩書きを見ましたら、「エコキャップ推進協会理事長」 早速、ホームページを検索して健在を確認しました。労働運動を引退したら、エコロジー運動・・・さすがですね。
★ 生き方スタンスの一貫性に感心しながらエッセーを熟読してみました。簡単に言えば、ペットボトルのキャップを集めて、(1)CO2を削減、(2)リサイクル再資源化 (3)キャップ売却益で世界のこどもたちにポリオワクチンを贈る・・・この3本柱を推進する市民運動のようです。
★ 知らないことをたくさん、学びました。現在、ペットボトルは、年間250億本も生産、その回収率は62パーセント、しかも再資源化率はその半分の37パーセントに止まっているのだそうです。その原因がキャップとラベル。これを外さないと資源化出来ない。
★ 現状は? と、言えば、その手間が大変で、一般のゴミに混ぜて、埋め立てや焼却処分されているのですね。埋め立てれば土壌汚染、焼却すればCO2発生、環境汚染の大きな原因になっています。
★ ペットボトルからキャップを外す・・・元々、この発想は、ペットボトルの再資源化のため分別回収運動として生協などで始まったようですが、学校挙げてキャップ外し運動を展開していた神奈川県立総合産業高校定時制の女子生徒達が、「集めたキャップも再利用出来るのでは?」と声を挙げ始めたのが最初。
★ 2005年初夏の頃、これに注目したのが、現在、エコキャップ推進協会の事務局長をしている方だったそうです。千葉県の木工所に相談したら、「勿論、資源活用出来ます。1キロ(400個)10円で引き取ります」
★ 更に売上益の活用法を調査したら、「世界のこどもにワクチンを日本委員会」が「20円で一人の子どもが救える」とアイディアを出し、結局、《2キロ、800個、集めて一人の子どもを救おう》 を合い言葉に全国運動を起こすことになったのだそうです。
★ 最初は、口コミで、細々とやっていましたが、昨年5月に幾つかのテレビで取りあげられたのがキッカケで一気に全国運動に高まりを見せ始め、昨年は、幼稚園、学校、病院、企業、自治体、労組など7500を超す団体個人が協力。
★ 集めたキャップは1億7000万個。この回収で、CO2の抑制効果は1300トン、売上益で贈ったポリオワクチンは22万人という大成果に実りました。
★ エコロジー運動で、ペットボトル再利用はキャップが邪魔、外して分別回収を・・・その呼びかけに協力していた高校生が、「外したキャップは再利用できないの?」 ちょっとした疑問の声。それを聞いた”志”ある人の耳。 何気なく捨てていたものが、大きな人類福祉に繋がりました。いい話ですね。
★ 一体、この運動が、どれほど広がっているのか? ネットの検索で「ペットボトル回収」と打ちこんでみました。24万1千件がヒット。スゴイ広がりぶりです。しかし、幾つかのサイトをクリックしているうちに気が滅入ってきました。批判論、反対論も実に多いです。
★ 「読むほどおかしく感じた。リサイクル業者に買い取ってもらう金額より、このNPOに送る輸送料の方が高い」 「景品つけてキャップ集め?」 「効率、考えてないヨネ。数百個のキャップ自動車で運ぶの? マンガ」・・・こうした揶揄や冷やかしが実に多いです。
★ ちょっと問題に思うのは、ソレらしく科学的データを並べ立てての批判論。論旨はモッともらしく見えますが、この人たちの欠点は、それぞれの主張から何も生み出さないこと。多分、自分は何もしないで、他人が何かをすれば、それに異論を唱えたり、批判を加える”サカシラ人種”なのでしょう。何事にもカシコぶる。つぶし回る。必ず顔出ししますね。
★ でも、大方の国民は、そんな口先サカシラ論より、黙々と、キャップを外してCO2削減や資源再活用に目覚め、アジア・アフリカの子ども達を想う・・その行動に心を動かされるでしょう。まあ、ネット時代、どんな場面にも、こんなサカシラ論は出て来ますね。無視しましょう。
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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by zenmz
| 2009-03-01 10:59
| 現代社会論