2010年 06月 29日
【10038】 続・地図の見方・・・世界の果てか? 真ん中か? |
★ 私は、子どもの頃から地図が好きでした。大人になってからも、住所が変わる度にその土地の国土地理院の五万分の一地図を取り寄せて、読み耽ったものでした。新聞種になった目新しい国は必ず世界地図を開いてその土地の地誌を確かめる習性が身についてもいました。そんな私も、今では、専らネットの Google Earh で地図を”読んで”います。もう地図帳は用いません。なぜか? それをお話しいたしましょう。
★ 25年も前の話ですが、「地理は、平面図ではダメだ、地球儀で学ぶべきだョ」と、地図を片手にして離さない私を見て、笑いながら、私の少々、頑な地図愛着をたしなめ、蒙を啓いてくれた人がいます。インド洋に浮かぶ小国モーリシャス共和国の人、ハリー・ティルベンガドン君。私と同年齢のインド系モーリシャス人です。
★ 私との関係は、以前、このブログにも紹介しましたので、ご関心がおありの方は、そちらをご覧いただくとして、現地ではかなりの有名人です。今は、引退していますが、モーリシャス航空の初代社長で、サトウキビ畑の島国を国際的観光リゾート地に変えて観光立国に転身させた功労者です。
★ 私たち夫婦は、25年前、招待を受けて、10日間、ハリー家の客になりました。共にまだ55歳。事業欲に燃えていたハリーは、熱心に砂糖を英連邦諸国に輸出するだけの経済力しかないモーリシャスをどのように経済自立国に転換させるのか? その夢の構想を熱心に語ってくれました。
★ ハリー君は、「こっちへ来て」と書斎に招きました。20畳はたっぷりあると思われる広い部屋に大きな机。その横に、これまた超大型の地球儀があります。 ちょうどハリー君の高さ。「ちょっと見て・・・」 グルリと地球儀を回して、モーリシャスを中心に置きました。
★ 「今、モーリシャス航空は、オーストラリアとヨーロッパを結ぶ路線と、アフリカ、インドを結ぶ3路線を飛ばしている。だが、これからはアジアだ。先ずシンガポールに拠点を置いてシンガポール定期便を開設した。その先に日本、韓国、台湾へ路線を延ばして観光・経済路線を開拓したい」
★ ビックリしました。ここに来る前、私が確認した世界地図で得た知識では、「モーリシャスはアフリカ・マダガスカル島の遠く東の海上、インド洋に浮かぶ孤島」でしかありません。しかし、今、ハリー君が眼前に見せてくれたモーリシャスは、孤島どころかオーストラリア大陸とヨーロッパを結び、更にアジア大陸、アフリカ大陸と、四つの大陸を結ぶ航空交通の要衝です。
★ 「地理は地図ではダメだね。地球儀で学ばないと。そもそも地球は球体、平面図では、方位、距離、面積、角度・・・求める情報のどれもが、すべて大きくずれて実体はつかめない。地球儀だと縮尺も実際の感覚とズレないョ」・・・常に地球を高度1万メートルから眺めて、ビジネスを考える航空会社の社長らしい解説。「井の中の蛙」でしか地図が読めない私は大きなショックを受けました。
★ ハリーに啓発されてから、その後の私は専ら地球儀を廻しながら地理を考えるようになりました。しかし、日本で市販されている地球儀は大きくてもバレーボールサイズ。あまりに小さすぎて平面図の地図帳は手放せませんでした。しかし、間もなく画期的な文化大革命が起こりました。
★ IT革命は、人工衛星から地球を俯瞰し、地球儀と同じ利用法で、世界の隅々を観測できる技術を完成しました。Google Earthは、地球儀よりも自由に地球そのものを転がして目的地を実際に目視ししながら位相観察が出来ます。
★ クローズアップすれば、目的地の周辺環境は実写写真ではっきりと映し出され、クリック一つで【地図←→航空撮影画像】が可能です。さらにストリートビュー機能を使えば、公共施設は勿論、公園、学校、河川、町並み・・・そして個人住宅まで、確認が可能です。都会であれば、世界中、どこの街角でも確認できます。
★ 目的地をピンポイント検索・・・その威力は驚嘆すべきものがあります。地球全体を映し出し、ジャンプ欄に住所地番を打ちこむと、指示マークのボタンが画像上に表示され、マウスで拡大指示すると、地球に向かってドンドン降下、やがて森を分け、河川を越えて道路が・・・そして目的地の地番へ。正にカーナビ同様の精度です。
★ 人工衛星に身を置きながら、地球規模で目的地をポイント検索・・・・・しかも画面表示の画像の拡大・縮小は自由自在。得られる情報は、もはや平面地図の比ではありません。新たにどんどん蓄積される新データの豊富さは驚異的です。
★ 「地理は地球儀で学べ」 25年前、我が友、ハリー・ティルベンガドン君が、私を説いてくれた、あの卓越した慧眼は、IT時代の技術革新で、今や、誰でも、いつでも、どこでも、「地球の中の目的地の位相」を確認出来るレベルに達しました。
★ 私は、ヒマがあると、ニュースで話題になった国々を、このGoogle Earthを使って”読んで”います。みなさんの中で、もし、未だ、この素晴らしい新時代を開く「地図」をご存じでない方は、是非、一度、お試し下さい。ダウンロードは無料です。 【Google Earth】
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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★ 25年も前の話ですが、「地理は、平面図ではダメだ、地球儀で学ぶべきだョ」と、地図を片手にして離さない私を見て、笑いながら、私の少々、頑な地図愛着をたしなめ、蒙を啓いてくれた人がいます。インド洋に浮かぶ小国モーリシャス共和国の人、ハリー・ティルベンガドン君。私と同年齢のインド系モーリシャス人です。
★ 私との関係は、以前、このブログにも紹介しましたので、ご関心がおありの方は、そちらをご覧いただくとして、現地ではかなりの有名人です。今は、引退していますが、モーリシャス航空の初代社長で、サトウキビ畑の島国を国際的観光リゾート地に変えて観光立国に転身させた功労者です。
★ 私たち夫婦は、25年前、招待を受けて、10日間、ハリー家の客になりました。共にまだ55歳。事業欲に燃えていたハリーは、熱心に砂糖を英連邦諸国に輸出するだけの経済力しかないモーリシャスをどのように経済自立国に転換させるのか? その夢の構想を熱心に語ってくれました。
★ ハリー君は、「こっちへ来て」と書斎に招きました。20畳はたっぷりあると思われる広い部屋に大きな机。その横に、これまた超大型の地球儀があります。 ちょうどハリー君の高さ。「ちょっと見て・・・」 グルリと地球儀を回して、モーリシャスを中心に置きました。
★ 「今、モーリシャス航空は、オーストラリアとヨーロッパを結ぶ路線と、アフリカ、インドを結ぶ3路線を飛ばしている。だが、これからはアジアだ。先ずシンガポールに拠点を置いてシンガポール定期便を開設した。その先に日本、韓国、台湾へ路線を延ばして観光・経済路線を開拓したい」
★ ビックリしました。ここに来る前、私が確認した世界地図で得た知識では、「モーリシャスはアフリカ・マダガスカル島の遠く東の海上、インド洋に浮かぶ孤島」でしかありません。しかし、今、ハリー君が眼前に見せてくれたモーリシャスは、孤島どころかオーストラリア大陸とヨーロッパを結び、更にアジア大陸、アフリカ大陸と、四つの大陸を結ぶ航空交通の要衝です。
★ 「地理は地図ではダメだね。地球儀で学ばないと。そもそも地球は球体、平面図では、方位、距離、面積、角度・・・求める情報のどれもが、すべて大きくずれて実体はつかめない。地球儀だと縮尺も実際の感覚とズレないョ」・・・常に地球を高度1万メートルから眺めて、ビジネスを考える航空会社の社長らしい解説。「井の中の蛙」でしか地図が読めない私は大きなショックを受けました。
★ ハリーに啓発されてから、その後の私は専ら地球儀を廻しながら地理を考えるようになりました。しかし、日本で市販されている地球儀は大きくてもバレーボールサイズ。あまりに小さすぎて平面図の地図帳は手放せませんでした。しかし、間もなく画期的な文化大革命が起こりました。
★ IT革命は、人工衛星から地球を俯瞰し、地球儀と同じ利用法で、世界の隅々を観測できる技術を完成しました。Google Earthは、地球儀よりも自由に地球そのものを転がして目的地を実際に目視ししながら位相観察が出来ます。
★ クローズアップすれば、目的地の周辺環境は実写写真ではっきりと映し出され、クリック一つで【地図←→航空撮影画像】が可能です。さらにストリートビュー機能を使えば、公共施設は勿論、公園、学校、河川、町並み・・・そして個人住宅まで、確認が可能です。都会であれば、世界中、どこの街角でも確認できます。
★ 目的地をピンポイント検索・・・その威力は驚嘆すべきものがあります。地球全体を映し出し、ジャンプ欄に住所地番を打ちこむと、指示マークのボタンが画像上に表示され、マウスで拡大指示すると、地球に向かってドンドン降下、やがて森を分け、河川を越えて道路が・・・そして目的地の地番へ。正にカーナビ同様の精度です。
★ 人工衛星に身を置きながら、地球規模で目的地をポイント検索・・・・・しかも画面表示の画像の拡大・縮小は自由自在。得られる情報は、もはや平面地図の比ではありません。新たにどんどん蓄積される新データの豊富さは驚異的です。
★ 「地理は地球儀で学べ」 25年前、我が友、ハリー・ティルベンガドン君が、私を説いてくれた、あの卓越した慧眼は、IT時代の技術革新で、今や、誰でも、いつでも、どこでも、「地球の中の目的地の位相」を確認出来るレベルに達しました。
★ 私は、ヒマがあると、ニュースで話題になった国々を、このGoogle Earthを使って”読んで”います。みなさんの中で、もし、未だ、この素晴らしい新時代を開く「地図」をご存じでない方は、是非、一度、お試し下さい。ダウンロードは無料です。 【Google Earth】
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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by zenmz
| 2010-06-29 00:00
| ネット考現学
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