2010年 12月 14日
【10214】 「終活」 「友活」・・・ここに極まった「~活」の行方 |
★ ”年末”を飾るうってつけの行事に、「流行語大賞」やことしの漢字」など世相を反映した言葉の新語・造語イベントが目立ってきました。今度は、5回目を迎えた中高生による”みんなで作ろう国語辞典”「もっと明鏡大賞」(大修館書店主催)
★ 最優秀作品に選ばれたのは、「エゴカー」。 最近、大流行の「エコカー」にかけて自分勝手な運転をする迷惑な車やドライバーのこと。ウマイ! 思わず膝を打つ大賞受賞者は、北海道・旭川工業高等専門学校1年生の船橋勇邦さん。
★ 続いて、定期が切れてしまい小銭で通学する「銭通」 何匹もの蚊が羽音を立てて飛び回る「蚊音」(カノン)など面白いのがワンサとありますが、それは、主催社のホームページ 【燕館】 でお確かめ頂き、私が目を瞠ったのは「終活」
★ 言わずと知れた「就活」の”派生語”で、その意味は「お年寄りが死ぬまでの残り人生の計画を立てて準備すること」 同じ旭川工専1年生の菊池愛理さんの作品です。オレのことか! と、ズシンと来ました。
何と! 少々、おぞましい、この新語の産みの親、育ての親は、朝日新聞でした。 同社の『週刊朝日』が、「現代”終活”事情」のタイトルで、昨年8月から12月まで続けた連載記事。葬儀やお墓にまつわる基本知識や最新事情を紹介し、”終活”を普及させたのです。
★ 反響がよかったので、最近、ムック本『わたしの葬式 自分のお墓』(朝日新聞出版)に再編集し、発売中。これに触発されて、雑誌各社も、次々と、葬儀、寺、墓、相続、遺言の書き方、事業継承、相続税対策・・・など高齢者の”終活”参考書をドッと出版し、書店でも「終活本コーナー」が出来ているそうです。
★ 言葉いじりで楽しんでいる、とばかりタカを括っていたのは大間違いでした。落ち目が決定的と言われる”紙”出版社のしたたかさ。何でもゼニにするノウハウは、しっかりと磨いているのですね。感心しました。
★ そうこうしているうちに、興味が湧いて、「○×活」を検索してネット・サーフィンしていましたら、またまたビックリ。今度は「友活」ビジネスなるものに出くわしました。ただただ愚痴話に耳を傾けるだけの”愚痴聞き”サービス。
★ 検索で「愚痴聞きビジネス」と打ちこむだけで66.100件もヒットしました。「電話での聞き上手・・・家庭の主婦にピッタリのお仕事です」と、スタッフ募集の会社もズラリ。「今、大人気のお仕事」なのだそうです。
★ 全国各地には「傾聴ボランティア」というグループがあって、高齢者や障害者、さらには病院などに出向いて行って、孤独感に苛まれている人々の話し相手になる奉仕活動があることは、よく知っています。しかし、全く似て非なるもの。
★ こちらは商売。 カオを見合わせることは絶対にない。 電話だけ。 しかもオカネがかかる。電話代別で、利用の基本料金は、10分間1000円~2000円。何とも不思議な珍商売に思えますが・・・仮名・匿名がいいのですね。
★ 見知らぬ人にそれだけの大金を払ってでも、聞いて貰いたい悩み事や愚痴を抱えている人が多くいて、それを黙って聞いてあげるだけで商売になる。ちょっと信じられない思いがする新ビジネス。 現実に大流行で成り立っている・・・
★ 「終活」→ 葬祭ビジネス 「友活」→ 傾聴ビジネス
人の悩みは、ビジネス・チャンス・・・そして地獄の沙汰もカネ次第
病んだ社会ならではのオハナシですね。
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庵主の自己紹介とご挨拶・・・【吉備野庵】へようこそ
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★ 最優秀作品に選ばれたのは、「エゴカー」。 最近、大流行の「エコカー」にかけて自分勝手な運転をする迷惑な車やドライバーのこと。ウマイ! 思わず膝を打つ大賞受賞者は、北海道・旭川工業高等専門学校1年生の船橋勇邦さん。
★ 続いて、定期が切れてしまい小銭で通学する「銭通」 何匹もの蚊が羽音を立てて飛び回る「蚊音」(カノン)など面白いのがワンサとありますが、それは、主催社のホームページ 【燕館】 でお確かめ頂き、私が目を瞠ったのは「終活」
★ 言わずと知れた「就活」の”派生語”で、その意味は「お年寄りが死ぬまでの残り人生の計画を立てて準備すること」 同じ旭川工専1年生の菊池愛理さんの作品です。オレのことか! と、ズシンと来ました。
注目したのは選評★ そこで検索を叩き回って調べてみますと・・・・
《就活」は社会人としての出発、「終活」は人生を終えるための”最後の活動” 「婚活」「恋活」などとは深さが違う。「終活」はゆがんだ社会が生み出した新語である》
とあり、「最近、かなり普及している」と、ありました。
何と! 少々、おぞましい、この新語の産みの親、育ての親は、朝日新聞でした。 同社の『週刊朝日』が、「現代”終活”事情」のタイトルで、昨年8月から12月まで続けた連載記事。葬儀やお墓にまつわる基本知識や最新事情を紹介し、”終活”を普及させたのです。
★ 反響がよかったので、最近、ムック本『わたしの葬式 自分のお墓』(朝日新聞出版)に再編集し、発売中。これに触発されて、雑誌各社も、次々と、葬儀、寺、墓、相続、遺言の書き方、事業継承、相続税対策・・・など高齢者の”終活”参考書をドッと出版し、書店でも「終活本コーナー」が出来ているそうです。
★ 言葉いじりで楽しんでいる、とばかりタカを括っていたのは大間違いでした。落ち目が決定的と言われる”紙”出版社のしたたかさ。何でもゼニにするノウハウは、しっかりと磨いているのですね。感心しました。
★ そうこうしているうちに、興味が湧いて、「○×活」を検索してネット・サーフィンしていましたら、またまたビックリ。今度は「友活」ビジネスなるものに出くわしました。ただただ愚痴話に耳を傾けるだけの”愚痴聞き”サービス。
★ 検索で「愚痴聞きビジネス」と打ちこむだけで66.100件もヒットしました。「電話での聞き上手・・・家庭の主婦にピッタリのお仕事です」と、スタッフ募集の会社もズラリ。「今、大人気のお仕事」なのだそうです。
★ 全国各地には「傾聴ボランティア」というグループがあって、高齢者や障害者、さらには病院などに出向いて行って、孤独感に苛まれている人々の話し相手になる奉仕活動があることは、よく知っています。しかし、全く似て非なるもの。
★ こちらは商売。 カオを見合わせることは絶対にない。 電話だけ。 しかもオカネがかかる。電話代別で、利用の基本料金は、10分間1000円~2000円。何とも不思議な珍商売に思えますが・・・仮名・匿名がいいのですね。
★ 見知らぬ人にそれだけの大金を払ってでも、聞いて貰いたい悩み事や愚痴を抱えている人が多くいて、それを黙って聞いてあげるだけで商売になる。ちょっと信じられない思いがする新ビジネス。 現実に大流行で成り立っている・・・
★ 「終活」→ 葬祭ビジネス 「友活」→ 傾聴ビジネス
人の悩みは、ビジネス・チャンス・・・そして地獄の沙汰もカネ次第
病んだ社会ならではのオハナシですね。
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庵主の自己紹介とご挨拶・・・【吉備野庵】へようこそ
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by zenmz
| 2010-12-14 00:14
| 現代社会論