2010年 12月 16日
【10216】 ”大将”を恫喝する”一兵卒” |
★ 政治資金の”黒い疑惑”で衆院政治倫理審査会(政倫審)への出席の是非を巡って民主党を分裂させかねないと、毎日、新聞・テレビを賑わしている「時の人」、小沢一郎さんが、何度も、口にする虚しい言葉・・・「一兵卒として・・・」
★ その”一兵卒”を相手に、”大将”の地位にある岡田幹事長が、”お目にかかる”のもママならず、きりきり舞いさせられています。生々しい政局含みの政治状況のコトはさておき、マンガの一コマのような状況を生み出している”兵卒”とは何か?
★ 「兵卒」は、旧軍隊で、一番下の階級の兵士のこと。陸軍と海軍では異なっていました。陸軍では下から新入りの二等兵、一等兵、上等兵の3段階。海軍では同じく下から四等兵、三等兵、二等兵、一等兵と4段階
★ もう少し、その位置づけを明確にするために、全体の階級を図示します。
★ 小沢さんの好きな「兵隊の位」・・・民主党に当てはめると、菅総理・総裁、岡田幹事長、一党の総理・総裁である菅さんは最高位の「元帥」 党のまとめ役幹事長の岡田さんは「大将」の位置づけでしょう。「一兵卒」の小沢さんはズーッと下。どんなに順位を繰り上げても「上等兵」です。
★ 小沢さんが天下に「私は一兵卒として党のため粉骨砕身・・・」と公言、公約した意味は、《総理・総裁-幹事長、つまり「元帥」の下、「大将」の命令に絶対服従する》ことを意味します。「私は一兵卒として」と言う意味はそれしかありません。
★ 「大将」が、「お目にかかりたい」と「上等兵」にお伺いを立て、「上等兵」は、それに応えず、外に向けて言いたい放題で「元帥」「大将」を手玉にとって「内乱も起きかねない」と恫喝する。 まるで敗走する壊滅寸前の軍隊のような様相です。
★ ”敗走する将兵の状況”・・・そう言えば、その昔、自民党でもありましたね。現在の野党・自民党の総裁をしている谷垣 禎一さんが10年前、テレビで大写しになっていました。泣き面の加藤紘一さんに詰めより叱咤激励:逃げ腰の将軍に将校が怒鳴っていました。
★ 机に置かれたマイクが、その声を、そのまま拾って全国に放映しました。「あんたが大将なんだから・・・」 その舞台は、2000年11月の衆議院本会議直前。野党が提出した「森内閣不信任決議案」に賛成する構えを見せたいわゆる「加藤政局・YK革命」 巧妙な切り崩しであえなく自滅しました。
★ イマドキこの「兵卒」を理解する人が、何人いるでしょう。昔は、”ヘイタイノ位”は、子どもでも知っていました。戦後、知的障害があった天才画家・山下清さんが、何事も「それはヘイタイノ位で言うと何かな?」と、問い続けたその目が、子ども心そのままの見事な文章と絵を生み出した話は有名です。
★ だが・・政治家が用いると・・・常に敗走する将兵の末期症状を思わせます。
「元帥・大将」vs. 「一兵卒」= 菅・岡田 vs. 小沢
統率力を失った壊滅寸前の敗走軍の内紛「下克上」・・・虚しいですね。
★ そう言えば、松尾芭蕉は「奥の細道」に有名な秀句を残しています。
「夏草やつわものどもの夢のあと」 ”つわもの”は「兵」=「強者」
もっとも、現代のそれは悪夢でしかありませんが・・クーデター仕掛けの名人と言われている“一兵卒”に振り回され続けた民主党政権、早くも末期症状ですね。
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庵主の自己紹介とご挨拶・・・【吉備野庵】へようこそ
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★ その”一兵卒”を相手に、”大将”の地位にある岡田幹事長が、”お目にかかる”のもママならず、きりきり舞いさせられています。生々しい政局含みの政治状況のコトはさておき、マンガの一コマのような状況を生み出している”兵卒”とは何か?
★ 「兵卒」は、旧軍隊で、一番下の階級の兵士のこと。陸軍と海軍では異なっていました。陸軍では下から新入りの二等兵、一等兵、上等兵の3段階。海軍では同じく下から四等兵、三等兵、二等兵、一等兵と4段階
★ もう少し、その位置づけを明確にするために、全体の階級を図示します。
大元帥・元帥(げんすい)・・・最上位です。大元帥は天皇陛下★ 因みに陸軍士官学校や海軍兵学校を卒業した職業軍人エリートは、卒業と同時に尉官に任命され、「徴兵制度」で徴兵された民間人は、最初は最下位の「二等兵」に組み込まれます。私が子どもの頃には「新兵さん」と呼んでいましたが、成績によって上位に昇進しますが、准尉止まりまで。それ以上の「将校」には上れませんでした。
将官(しょうかん)・・・(上級大将) 大将、中将、少将、准将
左官(さかん)・・・・(代将) (上級大佐) 大佐、中佐、少佐
尉官(いかん)・・・・(上級大尉) 大尉、中尉、少尉
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准士官・・・・・・・准尉
下士官・・・・・・・曹長、軍曹、伍長
兵・・・・・・・・・・・(兵長) 上等兵、一等兵、二等兵
★ 小沢さんの好きな「兵隊の位」・・・民主党に当てはめると、菅総理・総裁、岡田幹事長、一党の総理・総裁である菅さんは最高位の「元帥」 党のまとめ役幹事長の岡田さんは「大将」の位置づけでしょう。「一兵卒」の小沢さんはズーッと下。どんなに順位を繰り上げても「上等兵」です。
★ 小沢さんが天下に「私は一兵卒として党のため粉骨砕身・・・」と公言、公約した意味は、《総理・総裁-幹事長、つまり「元帥」の下、「大将」の命令に絶対服従する》ことを意味します。「私は一兵卒として」と言う意味はそれしかありません。
★ 「大将」が、「お目にかかりたい」と「上等兵」にお伺いを立て、「上等兵」は、それに応えず、外に向けて言いたい放題で「元帥」「大将」を手玉にとって「内乱も起きかねない」と恫喝する。 まるで敗走する壊滅寸前の軍隊のような様相です。
★ ”敗走する将兵の状況”・・・そう言えば、その昔、自民党でもありましたね。現在の野党・自民党の総裁をしている谷垣 禎一さんが10年前、テレビで大写しになっていました。泣き面の加藤紘一さんに詰めより叱咤激励:逃げ腰の将軍に将校が怒鳴っていました。
★ 机に置かれたマイクが、その声を、そのまま拾って全国に放映しました。「あんたが大将なんだから・・・」 その舞台は、2000年11月の衆議院本会議直前。野党が提出した「森内閣不信任決議案」に賛成する構えを見せたいわゆる「加藤政局・YK革命」 巧妙な切り崩しであえなく自滅しました。
★ イマドキこの「兵卒」を理解する人が、何人いるでしょう。昔は、”ヘイタイノ位”は、子どもでも知っていました。戦後、知的障害があった天才画家・山下清さんが、何事も「それはヘイタイノ位で言うと何かな?」と、問い続けたその目が、子ども心そのままの見事な文章と絵を生み出した話は有名です。
★ だが・・政治家が用いると・・・常に敗走する将兵の末期症状を思わせます。
「元帥・大将」vs. 「一兵卒」= 菅・岡田 vs. 小沢
統率力を失った壊滅寸前の敗走軍の内紛「下克上」・・・虚しいですね。
★ そう言えば、松尾芭蕉は「奥の細道」に有名な秀句を残しています。
「夏草やつわものどもの夢のあと」 ”つわもの”は「兵」=「強者」
もっとも、現代のそれは悪夢でしかありませんが・・クーデター仕掛けの名人と言われている“一兵卒”に振り回され続けた民主党政権、早くも末期症状ですね。
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庵主の自己紹介とご挨拶・・・【吉備野庵】へようこそ
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by zenmz
| 2010-12-16 09:42
| 現代社会論