2005年 11月 14日
【5193】 老化を遅らせ、良く導く |
★三年前、最後の勤め先だった大阪の短大を七十二歳で退職した時、これで公務に就くことは一切、打ち切り、隠居することを決めました。心に誓ったのは自分自身の「健康優良爺への道」
偉そうにそう言ってみたものの、時、既に右腎臓はガンで失い、残る左腎臓も不治の「膜性腎症」を患う身。それで、どう”健康優良爺”? こうして書きながら、自分自身、吹き出したくなります。
★人間七十五歳にもなると、さすがに自分の寿命を予感するようになります。これまでは、あまりそう言うことは、夫婦の話題に上ることは無かったのに、最近は、「まあ、後、五年だネ」などと口にすることが多くなりました。
物事に向かい合う時の意欲、それを実行する活力、それを起こさせる体力・・・”一病息災”の身ながら、それなりに保っている日常の息災・・・この状態が保てるのも、もう五年、と言う覚悟です。
★そこで心がけよう、と言うのが「健康優良爺への道」 別に変哲を考えているわけではありません。長寿を求めるのではありません。既に始まっている老化を否定する気もないのです。
ただ志すのは「老化を少しでも遅らせる」ことと、「老化を良く導くこと」 ”への道”と付け足したのには、二番目の「老化を良く導く道筋」の意味を込めています。
★「老い」と言う言葉は、何とも陰気で、疎ましいヒビキがあります。年寄りの心身の変化は、一目で「劣え」だけが目立ちます。身体の形状変化は老醜を思わせ、人々の観察は、そのしわくちゃ顔の内面に及ぶことが少ないからでしょう。
しかし、多くの老人の内面には「円熟した能力や英知で磨き上げた人格が発達を続けている」はずです。これを育てる自己陶冶も必要です。
★衰退と円熟・・・「老い」の裏表です。衰退を防止するには、食事と運動。それが基本です。
心がけるべきは「腹八分目」とストレッチ運動。外食は止め、愛妻給食に徹する。起床時の手足の屈伸。午後の速歩。とにかくウチに籠もらず、愛犬ピピを友とし、毎日、外に出て四,五キロ速歩で散歩する。心がけているのは、「己が決めた決意。己を裏切るな」
★老妻が私にモノを言わせない殺し文句は「アンタなんか三日、放って置いたら日干しヤ」
ズバリ当たっているだけにオソロシイですね。笑ってばかりしておれません。今のところ、それ以外に日常生活動作(ADL、簡単な移動、食事介助、入浴、排泄、着脱衣)に支障はありませんが、気をつけねばならないのが骨折。
好きな乗馬も、シブシブ止めました。老化予防は「君子危うきに近寄らず」です。
★二番目の重要なテーマである「老化を良く導く道筋」 先ほど、抽象的に老人も「円熟した能力や英知で磨き上げた人格が発達を続けている」はず、と言いましたが、さて、己自身はどうか? 自分のこととなると、なかなか見極めがたい観察です。
自分自身を客観化する最も有効な方法は日記を書くことです。毎日、身辺雑記を書き記す精神活動が「論より証拠」になります。
★このブログ、今年六月に初めて五ヶ月が経ちました。これまでの所、一日の欠落もなく書き続けて本稿で一九三本目。お陰で”ハラ膨るる思い”で悶々とする日は全くなく、精神状態は極めて爽快です。
今のところ、書きたいことが次々と出てきます。この精神の開放感。これは隠居生活がもたらしてくれた贈り物です。
★と、言うのは、新聞記者、大学教師、学会研究・・・同じくモノ書きをしましたが、相手は、読者、学生、研究者仲間。「過誤があってはならない」緊張感が常に付きまとっていました。でも、生活のため、妻子を養うためには仕方がない。嫌な時でも書かねばならぬ苦労がありました。
★今は自由。書いても、書かなくても全く自由。しかも・・・・今、こうしてブログに書き記しているのは、己自身の”老い”の姿を内観し、記述するのが目的です。
たとえ今、呆けが始まり、その呆け具合がボケらしく記述されれば、それなりにこの試みは成功です。実に気楽で楽しいです。
★円熟能力を頼りに”老化を良く導く”工夫も必要です。昨年から意図的に計画しているのが海外旅行。新しい思いつきを未知の場所で確認する旅をしよう、と決めています。
昨年は、インドネシア・スラウェシ島ミナハサ半島に出かけて、亡父ゆかりの地・トモホンを探し当てました。来月は、マレーシア・マラッカを訪れ、600年前に大航海時代を拓いた鄭和将軍の事跡を辿ります。
★「後五年」を一区切りに今、描いている隠居の「健康優良爺への道」プログラムです。六十五歳で発見された腎臓ガン。五年生存の段階で「ほぼ寛解(全治ではないが安定治癒)」と奇妙な診断を受けて、それから更に五年を生き延びました。残る余生、「老化を良く導く道筋」を実験してみたい思いの原点がそこにあります。
【同文縦書】(PDF9kb)
(お薦め) ●「PDFファイル」は、現在、ご使用のブラウザで直に開くのではなく、一旦、ハードディスクに保存して下さい。その後、ダウンロードしたPDFファイルをクリックしてご覧下さい。
◆方法は、ポインターをリンク上に置く→→マウスの右ボタンを押し→→「対象をファイルに保存」を選んでクリックするとハードディスクにダウンロード出来ます。(その際、ダウンロード先の場所指定を忘れないでください。デスクトップが一番、便利です)
偉そうにそう言ってみたものの、時、既に右腎臓はガンで失い、残る左腎臓も不治の「膜性腎症」を患う身。それで、どう”健康優良爺”? こうして書きながら、自分自身、吹き出したくなります。
★人間七十五歳にもなると、さすがに自分の寿命を予感するようになります。これまでは、あまりそう言うことは、夫婦の話題に上ることは無かったのに、最近は、「まあ、後、五年だネ」などと口にすることが多くなりました。
物事に向かい合う時の意欲、それを実行する活力、それを起こさせる体力・・・”一病息災”の身ながら、それなりに保っている日常の息災・・・この状態が保てるのも、もう五年、と言う覚悟です。
★そこで心がけよう、と言うのが「健康優良爺への道」 別に変哲を考えているわけではありません。長寿を求めるのではありません。既に始まっている老化を否定する気もないのです。
ただ志すのは「老化を少しでも遅らせる」ことと、「老化を良く導くこと」 ”への道”と付け足したのには、二番目の「老化を良く導く道筋」の意味を込めています。
★「老い」と言う言葉は、何とも陰気で、疎ましいヒビキがあります。年寄りの心身の変化は、一目で「劣え」だけが目立ちます。身体の形状変化は老醜を思わせ、人々の観察は、そのしわくちゃ顔の内面に及ぶことが少ないからでしょう。
しかし、多くの老人の内面には「円熟した能力や英知で磨き上げた人格が発達を続けている」はずです。これを育てる自己陶冶も必要です。
★衰退と円熟・・・「老い」の裏表です。衰退を防止するには、食事と運動。それが基本です。
心がけるべきは「腹八分目」とストレッチ運動。外食は止め、愛妻給食に徹する。起床時の手足の屈伸。午後の速歩。とにかくウチに籠もらず、愛犬ピピを友とし、毎日、外に出て四,五キロ速歩で散歩する。心がけているのは、「己が決めた決意。己を裏切るな」
★老妻が私にモノを言わせない殺し文句は「アンタなんか三日、放って置いたら日干しヤ」
ズバリ当たっているだけにオソロシイですね。笑ってばかりしておれません。今のところ、それ以外に日常生活動作(ADL、簡単な移動、食事介助、入浴、排泄、着脱衣)に支障はありませんが、気をつけねばならないのが骨折。
好きな乗馬も、シブシブ止めました。老化予防は「君子危うきに近寄らず」です。
★二番目の重要なテーマである「老化を良く導く道筋」 先ほど、抽象的に老人も「円熟した能力や英知で磨き上げた人格が発達を続けている」はず、と言いましたが、さて、己自身はどうか? 自分のこととなると、なかなか見極めがたい観察です。
自分自身を客観化する最も有効な方法は日記を書くことです。毎日、身辺雑記を書き記す精神活動が「論より証拠」になります。
★このブログ、今年六月に初めて五ヶ月が経ちました。これまでの所、一日の欠落もなく書き続けて本稿で一九三本目。お陰で”ハラ膨るる思い”で悶々とする日は全くなく、精神状態は極めて爽快です。
今のところ、書きたいことが次々と出てきます。この精神の開放感。これは隠居生活がもたらしてくれた贈り物です。
★と、言うのは、新聞記者、大学教師、学会研究・・・同じくモノ書きをしましたが、相手は、読者、学生、研究者仲間。「過誤があってはならない」緊張感が常に付きまとっていました。でも、生活のため、妻子を養うためには仕方がない。嫌な時でも書かねばならぬ苦労がありました。
★今は自由。書いても、書かなくても全く自由。しかも・・・・今、こうしてブログに書き記しているのは、己自身の”老い”の姿を内観し、記述するのが目的です。
たとえ今、呆けが始まり、その呆け具合がボケらしく記述されれば、それなりにこの試みは成功です。実に気楽で楽しいです。
★円熟能力を頼りに”老化を良く導く”工夫も必要です。昨年から意図的に計画しているのが海外旅行。新しい思いつきを未知の場所で確認する旅をしよう、と決めています。
昨年は、インドネシア・スラウェシ島ミナハサ半島に出かけて、亡父ゆかりの地・トモホンを探し当てました。来月は、マレーシア・マラッカを訪れ、600年前に大航海時代を拓いた鄭和将軍の事跡を辿ります。
★「後五年」を一区切りに今、描いている隠居の「健康優良爺への道」プログラムです。六十五歳で発見された腎臓ガン。五年生存の段階で「ほぼ寛解(全治ではないが安定治癒)」と奇妙な診断を受けて、それから更に五年を生き延びました。残る余生、「老化を良く導く道筋」を実験してみたい思いの原点がそこにあります。
【同文縦書】(PDF9kb)
(お薦め) ●「PDFファイル」は、現在、ご使用のブラウザで直に開くのではなく、一旦、ハードディスクに保存して下さい。その後、ダウンロードしたPDFファイルをクリックしてご覧下さい。
◆方法は、ポインターをリンク上に置く→→マウスの右ボタンを押し→→「対象をファイルに保存」を選んでクリックするとハードディスクにダウンロード出来ます。(その際、ダウンロード先の場所指定を忘れないでください。デスクトップが一番、便利です)
by zenmz
| 2005-11-14 00:00