2009年 02月 18日
【9049】 星の美しい夜空の怖いオハナシ |
★ 私の住む吉備高原は、星空の美しさで知られています。この高原の西端にある井原市美星町はズバリ、その景観を町名にし、町条例で光り規制したことで知られています。私は、夜空を眺めるのが大好きで、漆黒の裏庭で、しょっちゅう星を眺めます。
★ 最近は、宇宙も物騒になって来たそうですね。先日も、アメリカ航空宇宙局が、シベリア上空でアメリカの通信衛星と、もう使われていないロシアの衛星が衝突して、大量の破片が飛び散っていることを初めて明らかにしました。
★ 早速、新聞各紙は、「宇宙初の”交通事故”」などと報じていましたが、宇宙にはゴミがかなりあって、「デブリ」と言うのだそうです。これまでにそうした微少な「デブリ」と衛星が衝突することはあったのだそうですが、人工衛星と人工衛星が衝突し、両方の衛星が破壊されて、約600もの「デブリ」になって宇宙を漂う、のは初めてのことだそうです。
★ ギクッ、としたのは、このロシアの放棄衛星の重さは約1トン、これにアメリカのイリジウム衛星(約560キロ)がぶつかって、600の「デブリ」になって、宇宙に散ったのですが・・・・
何と、このロシアの衛星は1993年に打ち上げられた「コスモス2251号」で、10年前に機能停止したまま回収出来ずに放棄されたまま宇宙を彷徨っていたのだそうです。
★ たしか、一昨年だったと思いますが、中国が使えなくなった衛星の破壊実験をしたことがありましたね。それを思い出して、調べてみると、それは強行され、成功しています。そして世界中が強い抗議声明を出しています。破壊が宇宙にゴミを散乱すると大問題になりました。でも、ソ連は、それ以前に、「巨大ゴミ」を投げ捨てたままだったのです。
★ これらの事故について英国の「国際戦略研究所」(ⅡSS)の航空宇宙研究家であるA・ブルックス博士が非常に重要な警告をしています。事故が起こった軌道は、高度が地球から約800キロとかなり低めで「地球低軌道」(LEO)と呼ばれているのだそうですが、宇宙空間では衛星が最も混み合っているところ。
★ とりわけ地球人にとって、最も生活に密着した通信衛星や気象衛星がひしめいているところなのだそうです。 不法放棄物にぶつかって”交通事故”を起こした米イリジウム社の衛星は、世界中携帯電話が使えるサービスを提供している会社で、予備を含めてすでに80個のイリジウム衛星を打ち上げ、運用しているのだそうです。
★ そこに小さな粉砕金属破片が「デブリ」(宇宙ゴミ)となって、無数にうごめいている・・・いくら小さな破片と言っても、飛ぶ速度は時速数千キロです。地球上の車の時速のざっと100倍。
★ それは如何に速いスピードであることか。例えば、ピストルの銃弾は秒速400メートルの速さです。が、「デブリ」は、秒速8000メートル。ピストルの20倍の速さです。どんな小さな破片でも人工衛星に衝突すれば、どれほど深刻な結果を招くことか。予測も出来ません。
★ 「デブリ」(宇宙ゴミ)の状況は米航空宇宙局(NASA)が精密な観測調査をしています。これまで打ち上げられた人工衛星は6000個、その半数以上が回収されずに宇宙に残存して「巨大デブリ」になっています。こうなると、ソ連や、中国だけをとやかく言えません。最も放棄衛星の多いのがアメリカ。
★ その他、打ち上げに使われたロケットや事故で爆発したり、お互いが衝突しあって粉砕して出来た「デブリ」は、大きなものだけで13000個が浮遊していることが確認されています。コレなどは、衛星打ち上げ競争に参加している各国全部、横並び同罪です。今回の衝突だけで、確実に1000個は増えたそうです。
★ 「デブリ」は、地球に近い位置に来ると落下し、燃え尽きますが、遠いものは数十年、一番、長いものは、落下して燃え尽きるのに2000年もかかるのだそうです。何とも怖い話。
★ ブルックス博士は、「何らかの規制が早急に必要」と、関係各国に国際宇宙条約の締結を提唱していますが、関係国は情報公開を拒み、交渉の座に着くことさえ困難なのが実情だそうです。なぜか? ブルックス博士の答えは、明確でした。
「宇宙開発は地政的軍事戦略と不可分ではない。だからだ」
★ 美しい夜空・・・・初めは、ばらまいたようにしか光は見えませんが、目を凝らして漆黒の久遠を眺めていると、やがて煌々と、無数の星が天空を埋め尽くします。文字通り、宝石を散りばめた絶景・・・だが、目には見えないけれど、ロケットの残滓物や人工衛星の残骸が回収されぬままに「宇宙ゴミ」となって漂い、衛星の交通事故を起こす原因になっているのです。
★ 宇宙にまで出かけて行って「使い捨て」? そして疑心暗鬼に地球の異なる政治体制を監視し、軍事戦略を練る。科学万能に潜む人間の悪業を思わずにはいられません。人工衛星に原爆を積んで宇宙から地球を狙う。そのような発想があるのでしょうか?
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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★ 最近は、宇宙も物騒になって来たそうですね。先日も、アメリカ航空宇宙局が、シベリア上空でアメリカの通信衛星と、もう使われていないロシアの衛星が衝突して、大量の破片が飛び散っていることを初めて明らかにしました。
★ 早速、新聞各紙は、「宇宙初の”交通事故”」などと報じていましたが、宇宙にはゴミがかなりあって、「デブリ」と言うのだそうです。これまでにそうした微少な「デブリ」と衛星が衝突することはあったのだそうですが、人工衛星と人工衛星が衝突し、両方の衛星が破壊されて、約600もの「デブリ」になって宇宙を漂う、のは初めてのことだそうです。
★ ギクッ、としたのは、このロシアの放棄衛星の重さは約1トン、これにアメリカのイリジウム衛星(約560キロ)がぶつかって、600の「デブリ」になって、宇宙に散ったのですが・・・・
何と、このロシアの衛星は1993年に打ち上げられた「コスモス2251号」で、10年前に機能停止したまま回収出来ずに放棄されたまま宇宙を彷徨っていたのだそうです。
★ たしか、一昨年だったと思いますが、中国が使えなくなった衛星の破壊実験をしたことがありましたね。それを思い出して、調べてみると、それは強行され、成功しています。そして世界中が強い抗議声明を出しています。破壊が宇宙にゴミを散乱すると大問題になりました。でも、ソ連は、それ以前に、「巨大ゴミ」を投げ捨てたままだったのです。
★ これらの事故について英国の「国際戦略研究所」(ⅡSS)の航空宇宙研究家であるA・ブルックス博士が非常に重要な警告をしています。事故が起こった軌道は、高度が地球から約800キロとかなり低めで「地球低軌道」(LEO)と呼ばれているのだそうですが、宇宙空間では衛星が最も混み合っているところ。
★ とりわけ地球人にとって、最も生活に密着した通信衛星や気象衛星がひしめいているところなのだそうです。 不法放棄物にぶつかって”交通事故”を起こした米イリジウム社の衛星は、世界中携帯電話が使えるサービスを提供している会社で、予備を含めてすでに80個のイリジウム衛星を打ち上げ、運用しているのだそうです。
★ そこに小さな粉砕金属破片が「デブリ」(宇宙ゴミ)となって、無数にうごめいている・・・いくら小さな破片と言っても、飛ぶ速度は時速数千キロです。地球上の車の時速のざっと100倍。
★ それは如何に速いスピードであることか。例えば、ピストルの銃弾は秒速400メートルの速さです。が、「デブリ」は、秒速8000メートル。ピストルの20倍の速さです。どんな小さな破片でも人工衛星に衝突すれば、どれほど深刻な結果を招くことか。予測も出来ません。
★ 「デブリ」(宇宙ゴミ)の状況は米航空宇宙局(NASA)が精密な観測調査をしています。これまで打ち上げられた人工衛星は6000個、その半数以上が回収されずに宇宙に残存して「巨大デブリ」になっています。こうなると、ソ連や、中国だけをとやかく言えません。最も放棄衛星の多いのがアメリカ。
★ その他、打ち上げに使われたロケットや事故で爆発したり、お互いが衝突しあって粉砕して出来た「デブリ」は、大きなものだけで13000個が浮遊していることが確認されています。コレなどは、衛星打ち上げ競争に参加している各国全部、横並び同罪です。今回の衝突だけで、確実に1000個は増えたそうです。
★ 「デブリ」は、地球に近い位置に来ると落下し、燃え尽きますが、遠いものは数十年、一番、長いものは、落下して燃え尽きるのに2000年もかかるのだそうです。何とも怖い話。
★ ブルックス博士は、「何らかの規制が早急に必要」と、関係各国に国際宇宙条約の締結を提唱していますが、関係国は情報公開を拒み、交渉の座に着くことさえ困難なのが実情だそうです。なぜか? ブルックス博士の答えは、明確でした。
「宇宙開発は地政的軍事戦略と不可分ではない。だからだ」
★ 美しい夜空・・・・初めは、ばらまいたようにしか光は見えませんが、目を凝らして漆黒の久遠を眺めていると、やがて煌々と、無数の星が天空を埋め尽くします。文字通り、宝石を散りばめた絶景・・・だが、目には見えないけれど、ロケットの残滓物や人工衛星の残骸が回収されぬままに「宇宙ゴミ」となって漂い、衛星の交通事故を起こす原因になっているのです。
★ 宇宙にまで出かけて行って「使い捨て」? そして疑心暗鬼に地球の異なる政治体制を監視し、軍事戦略を練る。科学万能に潜む人間の悪業を思わずにはいられません。人工衛星に原爆を積んで宇宙から地球を狙う。そのような発想があるのでしょうか?
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** ご挨拶 ** ブログ【傘寿を生きるロマン日記】公開に当たって
私のネット生活に寄せる想いです。ご理解賜りたくご一読をお願い申し上げます。
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by zenmz
| 2009-02-18 00:00
| 現代社会論